会派意見
盛岡市議会平成19年12月議会

 改革を代表して意見を述べます.

 私たちが谷藤市長に望んでいるのは, 第二次行革の方針を堅持し, 市民との協働を進めることです. その点から, 今議会に追加提出された議案第168号に私たちは賛成することができません.

 景気動向や地方交付税など, 国の予算配分の先行きが不透明な中, 何をもって 『健全な地方財政』 と言うのかは難しいところです. しかし, 市長は自ら 『自立した行財政基盤の確立』 の基準を, 8月の市長選挙でお示しになりました. その一つに 『平成21年度で経常収支比率を 「89.7%」 へ』 というものがありますが, 職員の給与の引き上げがこの目標に影響を与えるのかどうか, 常任委員会では明確なお答えがいただけませんでした.

 第一次行革を実施する際に, 私たちはこの行革の意義を 「次の世代に禍根を残さないための取り組みである」 とご説明いただきました. だからこそ私たちは, いくつかの住民サービスの廃止・縮小を受け入れ, 議会においても議員報酬の3%削減など, 支出の抑制に真摯に取り組んできたつもりです. 計画を上回るスピードで行革が達成できているのであれば, 給与の引き上げに異論はありません. しかし, 事実はそうではない. そればかりか, 競馬・市場・病院と, 盛岡市は爆弾を抱えています.

 市財政にとって, 5千500万円の支出は決して小さな額ではありません. だからこそ, 今回の市長の提案に, 大きな不安を感じざるを得ません. 納得のいくご説明がいただけなかったことが非常に残念です.

 また, 市民感情という点から見ても, この議案は賛成できません. 景気が上向きになったと感じている盛岡市の事業主は, 果たしてどれだけいるでしょうか. 今議会で 「民間給与の基準は県の人事委員会の調査に基づく」 と再三ご説明いただきました. 県人事委員会は 県内の従業員50人以上の給与等を調査し 勧告を出しているとのことです. 平成18年度版岩手県統計年鑑によれば, 平成16年の県内事業所数は6万5千226. 従業員50人以上の事業所は1千431で, たった2.2%です. 従業員数でも30.7%. 県人事委員会の勧告は, より恵まれた 1/3 の労働者しか見ていないものです. 民間給与の実態を正確に反映しているとは思われません.

参考資料:平成18年度版岩手県統計年鑑
1 産業(中分類),規模別事業所数・従業者数(民営)
平成18年10月1日現在の本県の事業所数は68,767事業所で, 従業者数は601,959人

規模 事業所数 従業者数
1~4人 41,108 83,653
5~9人 11,989 78,475
10~19人 6,877 92,057
20~29人 2,195 52,222
30~49人 1,527 57,795
合計 63,696 364,202
97.65% 69.29%
50~99人 976 65,667
100~199人 321 43,758
200~299人 71 17,320
300人以上 63 34,704
合計 1,431 161,449
2.19% 30.71%
派遣・下請従業者のみ 99
総計 65,226 525,651

 介護保険の見直しや障害者自立支援法, そして後期高齢者保険制度など, 国の制度変更によって市民が感じる負担はより大きなものになっています. その制度を市職員が遂行する事で, 行政と市民の間に断絶が生まれるのでは無いかと私たちは懸念いたします. それは, 市長が押し進めようとしている, 市民起点の市政や協働の取り組みに深い陰を落とすことになるでしょう. 傷みを分かち合う姿勢を示す, そのような英断を市長に期待いたしましたが, 返す返す残念に思います.

 その他,市の施策について意見を述べます.

 北海道夕張市が財政再建団体に転落した大きな理由は 市議会や市民に対しての情報公開の不徹底にあります. 市議会や市民に対ししっかりとした説明責任を果たすことを再度要望いたします. また, 市職員全員が, 現在の市財政の状況について実感を持って把握するよう, 徹底していただきたいです.

 他方, 普通債や事業債の借入れ金利が 8%台を最高にして7%台, 6%台と今日の低金利政策とは乖離しており, これでは納税者は納得いたしません. 改革によって市民に対し我慢を強いているなかで 高金利の負担は論外です. 早急に低金利ものへ借換えを図ること, そして借換えを阻害する国の制度に抜本的対策を早急に要望してください. 金利負担の軽減による 「利益」 を市民に還元し 休止した事業の復活を行い, また休止状態にある事業の再開を求めます.

 第二次行財政構造改革を断行するにあたり, 住民サービスの縮小によることが今後も市民のためになるのかどうかを検証してください. 市民要望がお金が無いからという理由で断られることが多いですが, 改革の負の部分も指摘されています. 教育や福祉の部分, あるいは将来世代のための投資はこの財政の厳しい時期であってもしっかりと行うよう, 要望いたします.

 20~30代のいわゆる若年層の年金の納付率は70%前後ですが, この状態を放置しておけば未来の世代の負債となってしまいます. 現在の失策が将来の負担となることは何としても避けるべきです. 特に, 納付できる経済状態の若年層の納付率を向上するよう, 強力に対策を講じてください.

 夜間営業・24時間営業の飲食店・小売店・サービス業の増加, 男女雇用機会均等法による女性の夜間社会への進出, 母子家庭・父子家庭の増加, 核家族化, 不況により時給の高い夜の仕事の選択等, 就労状態の多様化を考えるとき, 認可された夜間の保育施設の設置は急務です. 普通の調査では把握し難いニーズをしっかりつかみ, 急ぎ対策を練ってください. また, 夜間働く女性のために, 安心・安全なまちづくりを目指してください.

 小規模作業所への対応については, 障がいを持っている方々の生存を保証する意味でも, やさしく丁寧な施策を期待します.

 盛岡の観光振興は, 誇りを持って, ふるさとを愛せる盛岡人の育成と, 観光振興に対する盛岡市職員・盛岡商業界の意識改革にかかっております. そのために 「もりおか もの識り検定」 の活用を望みます. 特に市長をはじめ盛岡市職員が, 全員合格するまでの全員受験を望みます.

 自転車条例の制定を歓迎いたします. 自転車の安全のための施策をハード・ソフト両面から, より講じていくよう,要望いたします.

 運輸機関の最大の使命は安全です. 盛岡地区のタクシー事業では, 原油高や売上減とも相まって, 過当競争が顕著で, 安全の確保に対し強い懸念を持っています. 規制緩和の検証と需給調整を早急に図り, 適度な競争状態のなかで利用者の利便性向上を図ってください. また, 盛岡市の運輸政策でのタクシーの位置付けをはっきりさせ, 準公共交通機関としての予算措置を講じ, クルマの運転ができない高齢者や弱者が生活できる環境を築くよう, 要請いたします.

 岩手飯岡~国道4号までの道路の歩道設置は, 期間を縮めて工事に着手し, 完成することを希望します.

 市営住宅の改修に関しては, その計画段階から, 近隣も含めた地域住民の意見を聞き, 設計に取り入れるよう要望します.

 公園の遊具の設置計画を, できる限り多くの市民に報せるべく, ご配慮ください.

 下水道の普及こそは, 生活環境の向上にとって, 重要な要素です. 市内の幹線の建設も, だいぶ進んで来ていることから, 投資効果を上げるためにも, 未整備地域に集中的に工事を進められるよう, 期待いたします.

 4月に行われた全国学力テストの結果について. 盛岡市においては, これを一つの教育の判断材料として, 冷静に分析し, 更なる基礎学習の習熟に努めてください. その際には, 国の教育指導要領を遵守しながら, そのブレに惑わされることなく, 盛岡の未来を支える子どもたちに何を伝えていくべきか, 考慮して取り組むよう, 要請します.

 岩手国体が内々定の予定ですが, これを契機にスポーツ振興をより図ってください. 特に, 指導者の定着と育成に力を入れ児童生徒の競技力向上を目指すこと. 東北にとって高校野球の甲子園での優勝旗は悲願です. 是非盛岡の高校が優勝できるように, 大きな支援を期待します.

 トップアスリートの養成だけでは競技力向上は望めません. 広くスポーツを経験できる, 楽しめるという, 基盤の広がりがあってこそ, 優秀な選手も育っていきます. これは競技を行う選手にとどまりません. クラブワールドカップで世界3位に輝いた浦和レッズの強さは, 熱烈なサポーターに支えられたものでもあるからです. 先に述べた高校野球を初めとして, 様々な競技団体から意見を聴取し, 多くの市民がスポーツに関わる事のできる体制を構築してください.

(会派意見 終わり)

ご意見・ご感想をお聞かせ下さい

鈴木一夫後援会事務所 © 2011年10月30日
〒020-0861 岩手県盛岡市仙北二丁目 23 番 24 号
電話 019-635-8839 FAX 019-635-9176
メール:鈴木一夫後援会

CONTENTS

外部サイト

リンク


カウンタ