2010年9月一般質問
盛岡市議会議員 鈴木一夫

※ 主なやりとりについては, 議会便り2010年10月号 をご覧ください.


 改革みらいの鈴木一夫です.

 まず, はじめに 市の債権について お尋ねをいたします.

 平成21年度 決算概要説明書 および決算審査意見書では, 21年度の未収金は 一般会計で40億8,537万円, 特別会計で37億9,582万円, 水道会計では6億1,109万円, 下水道会計で8億3,283万円, 病院会計で4億8,745万円としるされております.
 市民税, 固定資産税を含め 前年比 軒並み未収金が増えており, 景気の情勢など社会的要因によるものとはいえ, 地方経済の厳しい現状や中央と地方の格差がその大きな要因ではないかと危惧されるものです. 自主財源比率が今年度ついに50%を下回り47.8%にまで落ち込み, 自主財源確保は喫緊の課題ともなっているものだと認識するものです. 収納率も91.7%と平成19年の93%との比較では1.3%下落しており, 東北の県庁所在地では最下位の収納率であり, 全国主要都市の市税収納率ランキングを落としている結果ともなっております.
 市では市税収納率向上における対策をこれまでも講じてきたわけですが, 盛岡市の収納率, 未収金の現状を市長はどのような所感をもつものかお聞かせいただきたいと思います. また対策を講じておきながら収納率, 未収金とも悪化した原因は何であると分析されているものか, また収納率のよい自治体との差はどのような点があると分析されているものでしょうか.

 財政調整基金も過去最大の70億円まで積み増しも図り, 平成21年決算での一般会計では実質単年度収支が4億6904万円の黒字と報告を頂いたわけですし, 市財政も最悪期は脱したという空気も一部に感じるところです.
 しかし, 特に生活保護受給世帯の増加や高齢化に伴う負担増など 扶助費の増大がもたらす負担増をこの決算からどのように分析され, 来年度予算編成へと結びつけるものでしょうか.

 次に私債権の処理方法についてお尋ねをいたします. 税金の滞納については, 5年の時効を経たものは, 不納欠損金として処理する会計上の取り決めになっております. ところで, 市営住宅使用料, 病院診療費などの私債権は, 時効期間が過ぎても債権は消滅せずに, 債権管理を続ける必要があります. 市の執行権の及ばない私債権は債権者の把握が難しいともお聞きしております.
 このうち, 市営住宅の滞納者については, 年4回の市議会定例会に法的措置についてが実名で提案されており, この9月定例会でも議会に対し6名の債権者について, その民事調停の申し立ておよび調停不成立の場合の訴えの提起がされております.
 平成21年度決算における私債権は, 市の未収金のうちどの程度の割合にのぼるものでしょうか.
 また私債権処理については, 条例化をして処理をしていく自治体も出てきております.
 静岡市でも管理条例を制定する予定ですが, 現行の債権回収に力を入れることができるとしており, 条例制定の意義を不良債権にするのではなく, 正しい財政状況を示すための手続きが必要であるとしております.
 盛岡市では未収金について, 税と使用料等でそれぞれ対応が違ったり, 保育料や市営住宅など各部局により管理されている債権も多数あります. これら私債権の管理について, 市として手続きの透明化のために私債権放棄にむけた条例の制定が必要ではないでしょうか. 他の自治体では制定している私債権放棄に向けた条例化についての認識を示していただきたく思います.

 つづいて, 盛岡市立病院改革についてお尋ねをいたします.

 平成11年7月に建物89億円, 土地13.8億円, 医療機器などをいれ総額130億4,300万円の総工費で開業した268床 職員197名体制の盛岡市立病院は, 一般診療のほかに二次救急医療施設の医療機関の一つとして重要な役割を果たすとともに, 市民に安心な医療の提供をいただており, まずもって敬意を表するものです.
 また市立病院の経営に関心が高まり, 事業管理者のもと経営改善がどのように進捗をしているのかが, 市民の高い関心時であると認識をしているところです.

 施設については, 平成40年の完済にむけ元利合わせて現在6億円の償却を行っており, 平成21年末ではすでに37.3億円の償却が進んでいるとお聞きをしておりますし, 新しい施設であるがゆえ最近医療機器も充実しているものと存じます.
 市立病院では, 現在平成22年度までの期間で盛岡市立病院経営改善を実施しているところですが, この計画は順調にすすんでいるものと認識してよいものでしょうか. 順調な面はどのような分野であり, 計画を下回る分野はどの分野なのかを含め中間総括をお願いします.
 今期の決算の数字から見えてくる, 最終年度である平成22年度の病院改革プランにおいて特段取り組む課題はどのようになるものか, 市長のご決意をお聞かせいただきたいと思います.

 平成21年度盛岡市病院事業損益計算書では, 事業収入が32億8,700万円であるのに対し, 事業費として34億8,100万円計上され, 特別損失を入れ差引1億9,423万円の損失が計上されております. また, 公営企業法全適以降の累積債務が38憶2,600万円まで膨らみ, この状況では, 健全な病院経営に向けた市民世論も厳しさを増してくるものと思います.
 平成21年度損益は1.94億円に対し 平成20年度は1.69億円, 平成19年度は4.21憶円と それぞれ単年度収支において赤字を継続して出しております. 平成20年度決算では旧市立病院跡地売却に伴う特別計上が1億2千万円あったことが特質された決算でしたが, 平成21年度の決算ではどのような点が, 特徴的であったのでしょうか. 20年度のように土地売却の特別計上がなかったが故の数字の動きからすると 改善は進んだと見て良いものか確認を含めお尋ねをいたします. また建設改良費が平成20年度1.93億円であったものが平成21年度853万円, 率にして95%減額したのはどのような理由によるものかを含め 決算の数字の出方からみる特徴や改善がされた点についてご所見をお聞かせ願います.

 病院会計における収支は医業収益と医業外収益と2つに区分できますが, 医業収益における収支は全適以降どのように推移しているものかを含めお示し頂きたいと思います.

 単年度収支均衡は市立病院経営の大きな課題です. 医師一人確保することにより医業収益が年1億円確保できるという試算もされているようです. このことは単純に2名の常勤医師が確保できれば, 2億円の増収になり, 1.94億円の損失は補填され収支均衡を達成できると認識してよいものでしょうか. 単年度収支均衡のシュミレーションはどのように算定されているものか, 市の補助などの割合などを踏まえ具体的な収支計画ををお示し頂きたいと思います.

 市立病院会計には一般会計から8億8,799万円の繰入を行っております. 市民一人当たりにすると2,959円の負担をしている計算になります. この8億8,700万円という金額はどのように算定されているものか, また今後この金額の増減を含め一般会計からの繰り出しはどのようにするものか, 黒字の公立病院においては一般会計からの繰入れの無い病院経営しているところはあるものかを含め, 理想の財務状況はどのようなものであるのかご所見をお聞かせ願います.

 医師不足は認識しておりますが, 医師を招聘するとして一人当たりどの程度の年俸と移籍に伴う経済的な負担が必要と試 算されているものでしょうか.

 ところで現在の市立病院の17名の医師一人当たりの年収は 基本給と諸手当を合わせ1,854.6万円, 看護師128名は542.3万円, 医療技師597.4万円, 事務職員は743.3万円の平均年収です. 市内の民間病院における待遇と比較しどの程度の水準なのか比較していただきたいと思います. そのうえで事務職員の平均年収が743.3万円であることは, どのような認識なのか, また, 今後の医療の充実や健全な経営のために, 人件費をどのような方向にもっていくことが望ましいものでしょうか.

 また市民の心配事である小児科や産婦人科における医師確保における復活の見通しを含め, 精神科など他の診療科でも常勤勤務医の確保策をどのように展開してきたのか, 今後の対策についてお聞かせいただきたく思います.

 つづいて市民生活についてお尋ねをいたします.

 まず高齢者の実態把握についてお尋ねをいたします. 東京足立区や福島いわき市などで発生した年金や敬老祝い金の不正受給事件を端にした, 高齢者の実態把握は自治体の戸籍管理の関心を高めております. 県内でも140歳を超える戸籍が残っている事例も報告されました. 厚生労働省も年金の不正受給に対してサンプル調査を実施し, その数の把握に努めようとしております.
 100歳以上の高齢者の所在不明数はどのような状況であるのかを踏まえ, 高齢者の一定の年齢を区切った形での実態調査について, 盛岡市ではどのような実態調査をする予定なのか, お聞かせいただきたいと思います.

 高齢者単独世帯の住宅支援策についてお尋ねをいたします. 高齢者単独世帯は20%を占め, 今後高齢者単独世帯の増加が見込まれるところです. 高齢者が家や不動産を担保にして, 市が老後の生活費の保障をする仕組みについてをお尋ねします. 高齢者単独世代では, 信用力の問題もあり借り入れを起こしての住宅改修は規模が大きければ事実上困難であるものと認識します. 市の助成制度の実績も住宅改修の実績は平成20年度では570件で5,659万円で, 1軒あたり平均9.9万円であり バリアフリー化など小規模改修がその中身であります.
 日本の住宅は最近だからこそ100年住宅という名前も登場しておりますが, 高度経済成長期など, 今の高齢者が家を建てた時代の住宅は, 耐久年数が50年持つかどうかといわれるものも多数あるものと思います.
 今後, 高齢化社会の進捗において住宅の全面改修に際する市が連帯保証人となる制度の創設や 市が抵当権を持ち, 最終的に市有財産に帰属させるしくみづくりは必要ではないでしょうか. 担保力の範囲内で一定の措置を講じることは, ニーズを満たすものであると認識しますがいかがでしょうか.

 つづいてコミュニティの活性化についてお尋ねをいたします. 8月27日仙北地区活動センターで行われた 「地域と行政が一緒に進めるまちづくりに関する意見交換会」 に町内会役員の一人として参加してまいりました. 当日は仙北地区の12町内会の役員が勢ぞろいし, 当局からも 市民活動推進課と学区の再編成の関係で教育委員会の学務教職員課からも参加をいただいての地元説明会でありました.
 当局からは, これまで6つの地域で意見交換会を実施してきた, 来年度から2~3のモデル地区を選定して施行していきたい, 本格実施を平成25年度から以降していきたいという趣旨説明を頂きました.
 これまでの地域活動のイメージと今後市が考える地域協働のイメージを図解した資料を配布され, 今後の市の地域協働の考え方を示すものも示されました.
 当日町内会役員から出された意見からは, 行政から毎日のように通知文がくるので大変である, 文章の発送元がバラバラであり市役所内で連携してできていない, 町内会自治会といっても世帯数が1,000世帯をこえるところもあれば, 100世帯のところもあり一概に同じ枠で論じられても体力や人材に差がでる, 市民参加・県民参加というが市職員や県職員が地元行事に参加してくれない, といったご意見も飛び出すなど 現場担当者には厳しい意見もあったものと思います.
 当局との受け答えを聞いていても, おおよそ同じ意見が他の地区でも出されたと担当者が認めておりました.
 まず市長におかれましては, 地域と行政が一緒に進めるまちづくりにおける意気込みをお聞かせいただけないでしょうか.

 ところで, これまでもワークショップなり町内会連合会でのやり取りでもだされた, 町内会自治会に対する市役所の窓口一本化はなぜできないものでしょうか. 何度も町内会役員に聞かなければわからないものでもないと思うわけです. この点について市長は, 何に課題があり実現ができないものか, ご見解も合わせてお聞かせいただきたく思います.
 いつまでもコンサルタントをしているのではなく, 実際に行動して見せることで組織や枠組みに魂をいれることが, 先決であると考えます. そのために3カ年をかけてやるのではなく, 窓口一本化については来年度からの実施とするべきと思いますがいかがでしょうか?  むしろ3カ年計画という硬直化した考えではなく, 大まかな方向性を定めたうえで1カ年単位のローリング方式にし, やってみて, 議論をしてまた変えていくほうが市民参画をより促せると思います.
 また, 市長名の文章についても直接担当から町内に出すのではなく, 発送はすべて担当窓口経由とすることを徹底するべきと考えます. 市の構造的な体質である以上 どの地域にいっても同じ意見が噴出してくると思いますし, 要望を聞き, できることは実行することで協働が信頼関係をもつものとなると思います.
 市内の町内会・自治会は旧盛岡市で335, 玉山地区で39 計374団体ありますが, 大きい町内会は向中野町内会が1,940世帯であり, 1,000世帯を超える町内会自治会も10団体あり, 他方小さいほうは, 市内の2つの地区で3世帯の団体であり, 平均は314世帯の規模であるとお聞きしております.
 岩手県で一番人口の少ない下閉伊郡普代村が1,116世帯で3,200名の人口であることと比較すれば, 市内で一番大きな向中野町内会は県内の村よりも世帯数が大きいことになります. 団体の要件としての町内会・自治会については, 自治体規模から中山間地域の集落まであることから一緒に論じるのは乱暴な話ですし, 政策メニューを示されても人的にあるいは財政的にこなし切れない事態も出てくるものと思います. 向中野町内会も区画整理に伴い3つに分割する方向ですが, 市として適正な世帯数はどの程度が望ましいものと認識をしているものか, お聞かせいただきたいと思います. 特に, 高齢化社会における顔の見えるくらしには町内会の力が欠かせないものです. 高齢者社会における町内会の役割について市の見解も合わせてお聞かせいただきたいと思います.

 市の町内会に対する補助制度についてお尋ねをいたします.

一例をあげて申し上げれば, 公民館の塗装補修については塗装が4割補助で20万円以上となっております. 20万円であればそれなりの大きい公民館となると思います. このような助成制度は規模の小さい公民館や世帯数が少なく, 財政基盤の弱い町内ではむしろ逆進性とはならないものでしょうか. 一律での補助の設定ではなく, 下限を撤廃するなど規模の小ささや財政力への配慮は必要だと思います. 他の補助事業における実績と町内会の世帯数の傾向をお示し頂いたうえで, 財政面でのきめ細かな助成と今後の見通しをお聞かせいただきたいと思います.

 盛岡市内には65歳以上の構成が50%を超えるいわゆる限界集落については, どのような状況であるものでしょうか, また準限界集落と呼ばれる55歳以上の人口比率が50%を超えている集落の現状と今後の人口動態における推移するものか市の認識をお示しください.
 全国を見渡すと林業の衰退で中山間地の衰退から限界集落だけでなく 限界自治体というもの登場しております.
 地域の活性化のために, 例えば外山藪川地区などで空家を活用し, 格安で居住できる環境を整え子育て世代の移住施策を推進するなど, 市の中山間地の定住促進にテコ入れ策はできないものでしょうか, お尋ねをいたします.

 教育についてお尋ねをします. まず学習費の現状と学力向上についてです. 学習塾や教育用の教材, 参考書をふくめ公教育を補填する学習費については, 少子化や教育に対する関心の高まりから その負担も増えているものと認識しております.
 子育てをする世代は相対的に年収が低く そのために家計に占める教育関連費は, 大変な負担であると認識するところです.
 高等学校の授業料無償化も本年度から始まり, こども手当の支給も月額13,000円支給されるなど 子育て支援は社会をあげて取り組む課題となっておりますし, 教育に対する負担が少子化の一因ではないか, という意見もあるなど教育に関する負担を軽減する仕組みづくりは重要な施策であると認識しております.
 教育における学習費の現状について市はどのように把握されているものでしょうか. 特に中学生における学習塾の通学者は全生徒のどの程度にのぼるものでしょうか. そのうえで, お尋ねをすることは, 学校教育だけで学力が身に付き塾のいらない学力向上策は講じることはできないものか, という点であります. もし公教育だけで対応できないのであれば 「欠点」 を補完する必要もあるのではないでしょうか.
 義務教育課程では, あらゆる学力の児童生徒が在学するが故, 平均点に標準を合わせた授業とならざるを得ないというシステム上の問題もあると思いますが, 中学生ともなると学力や体力の差は明らかで, 平均的な授業ではなく, 学力別の授業を実施することは可能であると思いますがいかがでしょうか.

 学校施設の維持・補修についてお尋ねをします.
 先日秋田県の複数の高校を見る機会がありましたが, どの高校も大学か短大かと見間違う作りをしており, おどろきをもったものでした.
 岩手県立高校と秋田県立高校では, 学校施設の建設費や維持費は生徒一人当たりどのような違いがあるものでしょうか. また長野県松本市にある開智学校を見ましたが 教育における意気込みを感じるとともに, 市内の学校の画一的な作りに寂しさを覚えたものです. 学校における画一的なつくりはどのようなところからきているものでしょうか.
 また, 今後の改築などでデザイン性を重んじた学校は建設できないものでしょうか.
 学校施設の維持補修は, 単に錆びた屋根を塗るとか, 雨漏りをなくするといった義務的補修という側面だけではなく, 教育に対する社会全体の環境整備という側面があると思います. 錆びた屋根や雨漏りする学校での環境より, きれいな学び舎での教育環境を整備したいものです.
 特に学校施設の補修については包括外部監査における指摘をされております. 今後の措置を含め, 市内の小学校中学校全69校における学校の塗装やプール改修などの計画的な補修をどのように進めている予定でしょうか. 塗装の一般的な耐久年数は10年ですから, 1年に7校補修をしていかなければ長寿命化は不可能ですが, 現在の予算執行上はどの割合で補修が進行しているものでしょうか. 学校の耐震補強と合わせて来年度以降の予算措置はどのように手当てをしていく予定でしょうか, お尋ねをします.

 以上もちまして質問を終わらせていただきます.


(9月議会一般質問 終わり)

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鈴木一夫後援会事務所 © 2011年10月30日
〒020-0861 岩手県盛岡市仙北二丁目 23 番 24 号
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