2012年 6 月 26 日
盛岡市議会六月定例会
一般質問

盛岡市議会 2012 年六月議会 一般質問

鈴木一夫

 まず, はじめに歳入のうち市税についてお尋ねをします.
 平成 24 年度当初予算にしめされた歳入においては, 個人市民税 147 億円あまりで昨年度比 4.5 億円の増, また法人市民税は, 37 億 9,500 万円で逆に 3 億 5,000 万円余り減という見通しが建てられたところであり, 企業活動の弱含みが見え隠れするところです.
 特に基幹税である固定資産税が評価替えによる地価下落を反映し 7.2% 地価公示が下落したことで 12 億 9,000 万円余り落ち込み 都市経営の財源確保に大きな痛手となっているものと認識します.
 この減収に対し, 生活保護者の増大や高齢化の推進など社会保障関連の費用が増大することから, いままでにない硬直化をもたらすことが懸念をされるものです.
 とくに当初予算と比較し, 生活保護は昨年度年 2 回の増額補正を行っている状況でもあり, このような事態がつづけば, 当初予算の見積に対し決算では歳出が過大であり, 最初から計算をする現実の予算は赤字予算となってくるのではないかと危惧するからであります.
 この際, 厳しい財政をはっきりさせ市民の啓蒙を含むために赤字予算を計上し, 市政の関心を高めていくという手法について市長はどのような認識なのでしょうか.

 法人税も落ち込むなかで, どのように歳入を確保していくのかが自治体経営のカギであるわけですが, 歳入不足を補う方法として財政調整基金の活用が挙げられます.
 市は 2 次にわたる行財政改革により危機的な財政状況を脱したとしており, その指標の一つとして財政調整基金の着実な積み重ねを行ってまいりました.
 過去の市の財政運営で財政調整基金を活用しない場合 決算ベースで振り返った場合 赤字予算 (決算) となった時期はあったのでしょうか?
 今の財政状況下で, 税収が落ち込むなかで赤字予算を組まないとすれば, どのような予算配分や調整が行われているものでしょうか?  近年の予算組みにおける基本的な認識について改めてお示し願います. また, 財調の最新の残高をお示し頂いたうえで, 税収減における財調の運用の実態についてお示しねがいます. 企業会計であれば, 数年後の売り上げ見通しの増加を見通し赤字予算という手法もあるわけですが, 市の自治体経営における複数年度会計導入などにおける中期的な予算組を編成することについては, どのような認識でしょうか?
 一時期に歳出が重なる時期があるとすれば, 赤字予算ではあるが複数年で調整するという手法が市民生活に無理のない予算となると認識しますが この点についてのご見解をお聞かせ願います.
 盛岡市は過去財政調整基金が底をつく体験から財政調整基金の取り崩しには慎重であると認識します. このような税収の厳しい中積み増しは出来るのかも含め, 今年度の財調の計画や, 税収の伸びない中での黒字決算をする財政運営方法をどのようにかじ取りをしていくのかのお考えをお聞かせいただきたく思います.
 経済・企業活動を見る上で入湯税を例にお尋ねをします.
 入湯税は, 今年度 5,200 万円余の税収予定であり, 昨年比 9% 減少の予定とされております. 入湯税は観光客や入浴者と連動するわけですが, 今回の落ち込みは観光客数でどの程度の落ち込みからはじき出された金額なのでしょうか?
 過去岩手山噴火や岩手内陸地震など自然災害における風評被害があり いずれもその払拭に 3 年以上かかったとされています.
 過去 9% 落ち込みを含め落ち込み幅の大きい時期とその要因, また伸びの大きかった時期とその背景はどのようなものがあるものでしょうか.
 例えば, 2007 年実施の北東北 DC の際には, 入込客数増と入湯税にはどの程度影響があったものかの分析をお示しください. 税収とつなぎ温泉地区における観光対策や振興策における歳出は, 税収と比較しどのような割合でしょうか. この割合は経年変化を見た場合増えているのか減っているのかどのような状況なのかをお示し願います.

 未活用市有財産の活用について提案を含めお尋ねをします. 現在, 学校や公共施設の屋根面は, 塗装の遅れが指摘をされておりますし, 屋根以外には活用されていない場所となっております. 包括外部監査の指摘事項である学校の塗装の遅れはゆゆしき事態であると認識します. 盛岡市の自己資金を充てて補修をするだけでは, 限界があり, いつになったら塗装が始まるのか, 予算的なメドすら立っておりません.
 公共施設や学校の屋根については, 資産活用の観点から民間事業者に開放して太陽光発電の場所として貸し付けることはできないものでしょうか?  この点について市長のご見解をお聞かせ願います.
 この 7 月から全量買い取り制度が開始され 1 キロワット 42 年の固定買取制度が開始をされてきます.
 これまで公共施設や学校の屋根は, 資産運用という発想はなく, 太陽光発電の設置をする理由は教材としてあるいは, 温暖化対策の啓蒙としての設置となっております.
 また遺跡の学び館や盛岡市都南庁舎にも太陽光発電の設置がありますが, 盛岡市の所有する施設の屋根面積からすると使用率は微々たるものです.
 盛岡市の所有する施設の屋根のうち, 適用可能場所に, 太陽光発電を設置した場合はどの程度の発電量が期待できるか一度試算されてみてはいかが提案したく思います.
 その際に, 屋根における行政財産の貸付にはしゃくし定規な規定をはめずに弾力的かつインセンティブの働く仕組みの設定が必要と思います. 盛岡市所有の屋根を活用した 「太陽光発電資産運用計画」 を市の主要位置づけで資産運用として検討頂けないものでしょうか?
 補助金を頂き建てられた学校や公共施設について, 資産運用をするという目的外使用となりますが, 国はどのような見解をもっているものでしょうか?  また市の施設を管理する指定管理者が同様の提案をした場合, 市は受け入れてもらえるものかのご見解もお示しください.
 民間事業者に対して, 屋根を開放する条件として行政財産を安く賃借する代わりに屋根塗装をしていただければ, 市の負担を無く塗装はでき, 活用価値の無かった屋根から運用益すらいただけ, 民間業者にも市にもメリットのある話ではないかと認識します.
 メガソーラー事業は, 今後伸びうる産業のひとつであると考えます. また事業の性格を考えれば, 地元企業での設置が可能です. 是非未活用財産の有効活動法として検討して頂ければと思います.

 広告収入についてお尋ねをします.
 盛岡市は広報やホームページの広告料収入などを含め 815 万円の収入を今年度見込んでおります. 全国的にネーミングライツといわれる手法で公共施設に企業名を付して広告料を取る手法が知られておりますし, 大阪府泉佐野市は財政破綻から市の名前まで売り出すという起死回生策というべきものでしょうか, 各自治体が雑入をいかに多くするかを競う時代という様相を呈しております.
 行政マンは, 住民要望とその交通整理をするという役割が大きくいわば受け身の仕事であったわけですが, 知恵をだしてお金を集めてくるという感性が今後の行政マンには必要な時代となっているという認識もできます.
 市では広告料収入を含め命名権の売買や活用をどのように検証され内部の議論をまとめているものでしょうか.
 活用できるものは活用したいというような姿勢から, 検討する担当者を決めてどの程度増収が得られるのか, また, 担当の人件費との相殺でどの程度市の真水の増収となるものかをしっかりと検討するべきと思いますが, 市長の行政運営と広告料収入の見解, 民間コンサルの企画提案の採用可能性, また, 今回の泉佐野市の手法における認識をお聞かせ願います.

 ふるさと納税および市への寄付についてお尋ねをします.
 200 8年からふるさと納税制度がはじまって 4 年目となっておりますが, 現状の盛岡市に対する他自治体住民からのふるさと納税の活用額と人数, また税額はどのような状況なのでしょうか?  震災前後での状況についての動向をお知らせ願います. 特に震災以降の納税の動きがあるようですが確認を含めお知らせ願います.
 また, もしふるさと納税制度がないものとして, 盛岡市に納入された税額と, この制度ができたことで他の自治体に納付された税額は盛岡市の場合, プラスなのかマイナスなのか分析はできているものかについてもお知らせ願います.
 他の自治体では特産品を景品として提供する自治体もあるようです. 盛岡市は行っていないようですが, 景品の多寡によって納税額は異なってくるものでしょうか?  その点を踏まえ今後のふるさと納税の活用法についての認識をお知らせ願います.
 盛岡市としてふるさと納税を増やす努力や呼び掛け方法をどのようにされているのかについても合わせてお示し願います.

 また, 寄付行為における顕彰制度についてお尋ねをします.
 市は文化の日に市勢功労者の表彰をしておりますが, 大口寄付者についても匿名を除き顕彰を活用することはできないものでしょうか. 先日の報道では, 住宅メーカーの一条工務店が本社のある浜松市の津波防潮堤設置費ということで 300 億円の寄付を発表しました.
 盛岡市内でも企業が貢献したいということで, 地域活動の活性化のためにさんさ踊りの浴衣を一式寄贈するとか, 図書を寄贈する動きもありますと思いますし, 私の把握していないところで有形無形の貢献があるものと認識しております.
 善意を前提とするわけではないのですが, 市に対する善意の受け皿と顕彰制度をもっと寄付する人の気持ちになって制定することや顕彰台帳の整備などすることはいかがでしょうか?
 また, 事業計画を建てても予算がないということがあります. すべてのバス停にベンチを設置する費用がないのであれば, ベンチ費用を試算してその寄付を募る方法を探り寄付者をベンチに刻印するなど, 頭の使いようはあると思います.
 例えば, 富山市で行った事例として, 富山ライトレール事業では, 路線の 13 駅のベンチ設置の資金として寄付を募り, 寄付者のメッセージ・寄付者名・年月日を刻んだ直径 7 センチのプレートを, ベンチの背もたれに取り付けております. 寄付金は 1 基あたり 5 万円. 8,400 万円相当を寄付で集めております. 市の計画として予算案に不確実な予算組はなじまないものと思いますが, 寄付行為による事業の推進は可能かどうかを含め, ご見解をお示し願います.

 公園の管理について健康器具, 維持管理の2点についてお尋ねをします.
 健康器具の設置について提案も含めお尋ねをします.
 高齢化の進捗に伴い, 地域の公園で遊ぶ児童が減る中で, 高齢者の憩いの場になりつつあるのが現状ではないかと思います. 高齢者の健康づくりと公園の活用についてお尋ねをします.
 会派視察で伺った鹿児島県鹿屋市柳谷の町内会 「やねだん」 では, 行政の補助金に頼らない地域づくりを行っており, 荒れ地だったでんぷん工場を住民たち手作りの運動公園に再生したことを皮切りに, 遊休地にさつまいもを栽培して独自の焼酎や, 家畜のえさや土壌改質に有効な土着菌を商品化. 過疎化で増えた空き家を改築した 「迎賓館」 にアーティストを住まわせることで, 文化向上を図り, 老人と若者の交流を促進させてきておりました. その中で, 健康遊具を設置する事業がありました. 韓国訪問時に, 公園に健康器具がならんでいることに注目をした町内会長が活動余剰金を健康器具にあてたということでした. お隣の韓国では, 都心部・地方をと健康器具の設置を進めております. 私もこの 5 月に韓国訪問の際, その健康器具を見て経験してきましたが, ストレッチ機能や腕力器具, 脚力器具, 脚力器具などがあり高齢者の健康維持にはもってこいの器具だと思いました. また健康器具は公園のほか, 遊休地にも設置されて健康器具の普及が高いと感じたところです.
 このような器具は, 国内でも健康づくりを標榜する都市で積極的な導入が図られているようです. 高齢化する今後の公園の活用法を含め, 市でも是非, 導入を検討いただけないものでしょうか?  この点についてのご見解をお示し頂きたく思います.

 公園の維持・管理について伺います.
 河川敷を公園とすることについて伺います. 北上川と中津川の合流付近の野球場をはじめ太田橋付近のスポーツ施設また, 南大橋の仙北町側の吉萬公園は, いすれの河川敷を公園として活用しており, 市が管理者である国土交通省から借り受け, 管理者を地域住民なりにお願いする形で公園として活用しているものと認識します. しかし, 公園化されている対岸では柳の木が伸びるだけという地区もあり, 住民からは不均衡であるという声もいただいております. 北上川は以前は木をこまめに伐採する等管理を行っていたわけですが, 野鳥の生息等の理由もあり, 近年では管理がされていない河川敷となっております.
 国土交通省が管理しない樹木について, 市の方で伐採や撤去はできるものでしょうか. また, 北上川の河川敷を公園化することは, 地域要望があればできるものなのかを含め 国の河川敷と市の役割分担はどのようになっているものでしょうか, お尋ねします.

 つづいて, 地域課題についてお尋ねをします.
 まず宅地造成等の盛土と震災被害の関係についてお尋ねをします.
 先の東日本震災で仙台市では, 丘陵地に宅地被災が集中し, その原因が仙台市が制定した宅地造成規制規則 (昭和 45 年) 以前の盛土に集中していることが指摘されました.
 仙台市では建物被害が 1,551 戸にのぼり 盛土地盤のずれが多くの場合の家屋被災の原因の調査結果であるということです.
 当時の施工基準では, 盛土における強度の規定がゆるかったことや, 住宅の間取りや道路からのアクセスなどが目に入り, 盛土の強度までは関心が高まらなかったという背景があります.
 盛岡市はこれまで平地を農地として食糧生産を行い, 宅地は丘陵地へという土地利用をおこなっております. 高度経済成長期には, 盛岡市近隣の山地や丘陵地が開発され宅地とされてきました. しかし仙台市同様に宅地の盛土における対応や地滑り対策は後手にまわっていることが想定されます.
 今回の東日本大震災における戸建ての被害に対し, 今回住宅修繕の制度を制定したところですが, 被害住宅と地域性や盛土の関係については分析されているものでしょうか?
 また,地盤改良がされない限り同様の被害が再び発生する懸念があります.
 また近年ゲリラ豪雨が発生しております. 盛土や切土は地震や豪雨は弱いと認識します. 想定外とならないためにこの盛土や切土による被害多発地区には, 更に安全性の検証が必要と思われますが, 現状と今後の対策をお示し頂きたく思います.

 つづいて, 本宮三丁目地内に出店を計画しているパチンコ店についてお尋ねをします.
 杜の大橋から, 本宮地区にはいり, 市役所の移転の想定をした行政業務用地, 市立病院を経て, イオン盛岡南 SC に至る盛岡本宮線は, 盛南開発では中心街となるべき街路として整備をしてきました.
 その目標は, オフィスビルやコンベンション施設の規模の大きな商業業務系の立地を誘導し, シンボルロード沿道にふさわしい緑豊かで格調のある環境を目指すとうたっており, 盛岡を代表する街路として整備することと示されているところです.
 このうち, 19 街区は, 以前ビジネスホテルと入浴施設が建設予定でしたが建設途中に建設会社が倒産し, 建物がしばらく放置されており, 掘削していた温泉井戸も閉鎖され放置された状態でした. 今年になり, 建設途中の建物が取り壊しとなって更地化されました. その場所に, 現在パチンコ店が出店を計画しております.
 盛岡市の用途上の制限は, 表通りの盛岡本宮線はパチンコ店の出店を制限しておりますが, 住宅街に面した場所はその制限がかかってないことから, 住宅街と隣接した場所にパチンコ店の建物を建設し, 土地利用の制限のある場所を駐車場として利用することで制限地区であって出店のできないパチンコ店を土地利用制限の盲点を突く形で出店するものです. 用途制限地区は確かに駐車場の利用となるのでしょうが, 土地利用の実態は規制しているパチンコ店そのものであります. 利用実態をつかんだ上での指導が必要という疑問の声が住民から出されているところです.
 市は今回のような制限のある地域とない地域が一体的な土地利用をすることによるパチンコ店の想定はされていたものでしょうか.
 今回の出店規模を想定すると, 駐車場の大きさから制限地区内のまさにメイン通りにパチンコ店の看板やのぼり, あるいは, 花輪の設置が想定されます. この道路を挟んだ北側には盛岡市遺跡の学び館もあります. 遺跡の学び館とパチンコ店が向合わせになります.
 盛岡駅から杜の大橋を渡り, 交差点を過ぎるとパチンコ店の建物や看板が目に入るという土地利用は, 盛南開発の目指した新しい街づくりの姿であったのでしょうか?
 現在, 本宮三丁目の建設予定地には, パチンコ店出店の看板が 2 か所建てられており, 出店の意欲は強いものがあると推測されます. この出店を強く懸念した地元町内会によってパチンコ店の出店規制をお願いする看板が立てられるなど 地域住民はパチンコ店に対して懸念の意思表示を行っているところです.
 先日, 本宮地区の住民代表が, 本宮地区町内会連絡協議会会長名, 本宮三丁目町内会長名, 更には本宮小学校 PTA 会長名, 向中野小学校 PTA 会長名, 大宮中学校 PTA 会長名のはいった建設反対の嘆願書をたずさえ都市整備部長を窓口に市長宛に提出しました. パチンコ店の出店に対する地域住民の思いが示されたところです.
 更に, 地域住民は, 現在出店をしないでいただきたいという署名活動もおこなっております.
 このパチンコ店の出店について盛岡市が把握している最新の情報はどのようなものがあるものでしょうか?  また, 仮に出店となった場合の手続きや住民への説明はどのようになるものでしょうか.
 住民がまちづくりに協力してきた歴史的背景や, 現在もすすめているまちづくりの活動を無にするような今回のパチンコ店建設であります. また, 土地利用の実態からは制限地区にパチンコ店の土地利用がある利用方法が街づくりにふさわしいものかどうかを判断して頂いた上で, 住民要望が叶う形での決着をお願いするものです.

(盛岡市議会六月定例会 一般質問 終わり)

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鈴木一夫後援会事務所 © 2012年6月26日
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