2014年6月16日
盛岡市議会6月議会
一般質問


 まず、はじめに、市有財産の最適化についてお尋ねをいたします。
 盛岡市が昨年度公表した「公共施設保有の最適化と長寿命化のための基本方針」およびこの3月に提出された施設カルテ、またスポーツ施設適正配置についてお尋ねをいたします。
 高度経済成長期以降、市は様々な施設建設をすすめ、昨年現在659施設、1,553棟、延べ床面積110万㎡を保有し、市庁舎本館110棟分に相当。そのうち小中学校と市営住宅で半分を占める面積であります。建築物は50年程度で建て替えなり、大規模改修が必要であること、3.11の震災では厨川中学校の被災など現実化した被害の中で、耐震診断や改修が必須となる施設もあります。大規模改修以外に、高齢化に伴いエレベーターの設置や畳敷きからフローロング化して机といすの方式への転換など、環境の変化に対応した改修も必要になってくるものと認識いたします。
 市の試算では、建築物系施設の維持で40年で4,031億円、1年あたりでみると101億円ですが、普通建築事業費は42億円あまりであることから、毎年58億円の財源不足、40年でみると2,339億円の財源不足が生じるとしております。また、スポーツ施設でみると年5億円の維持補修費の計上が見込まれると試算されております。
 また、都市基盤系では40年間で道路1,478億円、橋梁189億円、上水道1,520億円、下水道1,421億円であり、建物と都市基盤系を合わせた更新費用は40年で8,639億円となり、人口減少の想定されるなかで、これら施設の現状での維持は財政上困難であるというのが盛岡市の結論とされております。
 また、市は、さる3月に市有財産の利用状況と施設カルテを公表しました。
 この報告書は、コンサルに委託せずに市職員によって作成されたということでご労苦に敬意を申し上げます。今後この調査をいかに政策に生かすのかが今後のカギになってくるものと認識いたします。
 施設カルテでは、施設利用の現状や今後の費用負担における見通しが一覧で掲載されているほか、個別施設の状況について、より詳細な資料があり、今後の公共施設の維持管理の指標となるものです。
 市の経常収支比率が90%を超えております。80%を超えると財政の硬直化といわれていることから、盛岡市は今後も増える扶助費に加えて、この施設の保全・維持管理が行革の努力を相殺するような状況があるのではないかと認識をいたします。
 施設カルテをみると、明らかとなったものは、改築年数の迫った施設と、利用率が10%に満たない施設など、これまで憶測でしか見えてこなかった市の施設の現状です。
 市長はこの施設カルテを完成させたことについて率直にどのような感想をお持ちなのか、また市民にどのような議論や話題提起をされたいものか、今年度策定する総合計画では最上位になる事項になるものかを含め、ご所見と今後の公共施設維持管理におけるご決意をお聞かせ願います。
 現在、施設の廃止については、スポーツ施設適正配置計画方針では、綱取スポーツセンターなど5施設が譲渡また廃止の方向性を打ち出しておりますが、そのほかの施設については、廃止または譲渡という視点はないようです。今後、町内会や自治会で説明をしていきながら市民の理解を得ていくという方向性のようですが、どの時期から、この動きを始めるものでしょうか。
 ここでの関心時として例えば、施設を廃止するという提案なのか、例えば3つの古い施設を廃止し一つの新しい施設を建設するという対案型の提案はあるものか、あるいは、隣接するあるいは機能を有する代替施設で利用してほしいというような説明になるものか、基本的な考え方についてお聞かせ願います。

 1981年までの耐震基準で建てられている施設についてお尋ねをいたします。
 全国的な施設廃止の動きでは、耐震診断の結果を経て、廃止するという流れがあるようです。
 旧耐震基準の施設は盛岡市内には38%あるわけですが、耐震診断をどの程度おこなったのか? また、今後耐震診断を行いながら廃止の提案をするものかを含め、旧耐震基準の建物のあり方についてご見解をお聞かせ願います。
 もうひとつの課題は、中山間地域の利用率の著しく低い施設のありかたです。
 特にも、稼働率が10%に満たない施設があり、中には稼働率0%台の施設もありますが、これら施設の今後であります。
 中山間地域の施設として地理的な要因から近隣施設への機能統合には、なかなか向かないと思いますが、稼働率の著しく低い施設についての今後についてご見解をお示し願います。

 施設保有考え方の中で、市有財産の7分の1を占める市営住宅については、保有をするという考え方から、民間のアパートやマンションを借り上げる方式への転換を図ることで、維持費を抑制しておき、時代の変化において総量の調整が出来る体制ができないものでしょうか?
 横浜市では、民間オーナーに一定の基準を満たす集合住宅を建設頂く制度があります。 その際に、一部助成をしながら建設して頂き、20年間賃貸契約を結ぶもの。契約満了時市は入居者を別の市営住宅に転居して頂き、現状有姿にてオーナーに住宅を返還します。
 このような、政策推進と施設の所有と管理の分離を同時に図る制度も是非導入頂き、保有によるリスク低減を図っていく制度の導入に向けた検証も必要になるものと思います。

 施設設置において、屋内スケートリンクと並んで大きな事業になるであろう、永井地区に建設予定の新市営球場についてですが、現在の構想と総額、規模、完成見込み時期、議会への説明時期についてはいかでしょうか。その際に、三つ割にある岩手県営野球場を廃止し、県も事業参画で何らかの出資をしたい、例えばドーム球場にするという意味ですが、という提案があった場合、共同で建設という選択はあるものかどうかも含め、施設建設における考えをお聞かせ願います。また公募債や寄付など市の財源を充当する以外の財源確保策を講じることについてのお考えもお聞かせ願います。

 公園の管理・グリーンプロット事業についてお尋ねをいたします。
 盛岡市は年間1億2,000万円の公園維持管理費を計上しており、このほかに遊具等の工事費を4,900万円ほど計上しております。
 地域へ管理を移管している公園ですが、中には管理の徹底がなされず、草むらになっているような場所もみられます(私が確認したところ東仙北 1 丁目のグリーンプロット等)。
 管理の徹底に対し、地元での維持管理が困難な場合廃止あるいは希望者への売却という選択はあるものかどうかを含め、公園の今後の管理についてのご所見をお聞かせ願います。
 盛岡市には14%空家が存在しているとされておりますが、解消法の一つとして、ご寄付を募り、市の方で更地にした上で、グリーンプロット的な公共用地あるいは防火を兼ねた空き地やゴミ集積所とするということはできるものでしょうか?

 樹木の管理についてお尋ねをいたします。街路樹や公園の樹木などは市民の憩いの場の提供であり、景観の醸成にくわえて地域のシンボルともなるものであると認識をしております。
 他方学校経営では、植樹はのちのち管理費がかさむということから、木を植えることは避けられる傾向であるともいわれているなど、樹木には管理という視点があるものだと認識いたします。
 昨年8月の豪雨災害には、グリーンプロット内の枝が落下、女性がお怪我されるという事故も発生いたしました。
 樹木の管理については、一般財源で管理費をねん出する構造であることを鑑みるとすると、将来負担をしっかりと試算を行っておく必要がある分野ではないかと思います。樹木の管理についての将来負担の予測はどの程度と試算されるものか見解をお聞かせ願います。

 公共施設整備基金のあり方についてお尋ねをいたします。この基金は、民間会計でいう減価償却費積立金という見方をしておりますが、施設カルテの提出を受けて、今後どのように計画的な積み増しをしていくのでしょうか。毎年1年ずつ老朽化をするわけであり、総量の抑制方針が出されたものの、維持更新費は今後も増大されます。現在の基金については、決算で未執行金を一時的に滞留させておき、施設の維持補修費にすぐさま充当する自転車操業的な運用ですが、安定基金と運用基金の2段階にわけでおき安定した財源を一定程度計画的に留保しておく必要性があると私は思います。
 財源の裏付けのない施設維持の施策を行ってきたことは率直に総括をしながら、予算不足であるということだけを市民に宣伝するのではなく、市の体制も同時にこれから整えていくという施策の方向転換も同時に打ち出さなければ市民世論の応援は頂けないと感じております。いかがでしょうか。その上で、盛岡市の会計を民間会計に見立てた場合、減価償却費相当の公共施設等整備基金はどの程度の、積立額が妥当と試算されるものでしょうか?
 また、施設カルテにない廃止された施設について、例えば旧仙北プールや旧焼却場、旧大ケ生小学校など、施設廃止後建物の撤去がされていない施設は、市全体でどの程度存在するのか、また、廃止をされて管財課に移管されたこれら施設の管理体制や年間の維持費の総額、撤去や更地化の要望などについてはどのように集約されているものか全容をお知らせください。
 施設廃止後の敷地活用の出口戦略をしっかりしなければ、旧盛短の跡地のように廃墟が残るという印象では、施設の最適化について市民の協力が得られないと考えるからであります。

 つづいて、まちづくりについてお尋ねをいたします。
 まずは、鉈屋町地区の重要伝統的建造物群保存地区への指定についてです。
 重要伝統的建造物群は文化財保護法により「周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している伝統的な建造物群で価値の高いもの」とされる文化財です。市町村等は伝統的建造物である建築物や工作物とともに、これと景観上密接な関係にある庭園、水路、 石垣等を環境物件として特定し、またこれらを含む歴史的まとまりを持つ地区を伝統的建造物群保存地区として決定し、保存を図るとされております。国は市町村申出にもとづき、わが国にとって価値が高いと判断されるものを重要伝統的建造物群保存地区に選定するとされております。
 伝建地区は全国で100あまりあり、私はこれまで、全国の70を超える伝建地区を訪問いたしました。指定されて間もない地区は、これから集客施設の稼働を始めるところもあり、倉敷市の美観地区や京都の祇園、角館など日本を代表する伝建地区、これからブラッシュアップをする地区まで様々な地域性があったと認識いたします。金沢市では、4つの伝建地区が存在しており、街づくりにくわえて都市ブランド力の裏付けともなっているものと認識をいたします。世界の街づくりを見渡しますと、歴史的景観や建造物を保存し活用しながら都市機能の充実をはかることで、世界に通じる街づくりの基本的な考え方となっているものと思います。盛岡市は400年の城下町の歴史があり、戦災や大火にもあわず、歴史的な街並みや建造物がのこされておりますが、街づくりに「冠 (かんむり)」をつけることで、弾みをつけていくということが活性化・集客力の格段の飛躍につながるのではないかと認識しております。盛岡市は、寺町や鉈屋町地区で景観には配慮した街づくりを行っておりますが、鉈屋町地区を伝建地区にする際の、課題は率直にどのようなものがあるものか、また、指定に向けた動きはあるのかを含め今後の鉈屋町地区の街づくりの方向をお聞かせ願います。
 明治初期までにあった港および舟橋の再建についてお尋ねをいたします。
 明治23年の鉄道の開業までは、北上川の舟運が物流の要でありました。現在でも御倉があり、当時の姿を偲ばせております。
 また、城下町の鳥瞰図が残されておりますが、現在の明治橋付近には、小舟をつなげた舟橋が設置されております。この舟橋を再建して、港をつくりながら観光のお目玉事業にできないものか、提案をするものです。史跡ではないようですから、盛岡城の再建のように往時の姿に忠実にした再建というような縛りはないものと思います。城下町らしさ、情緒を醸し出す事業としてあわせて御倉付近に港の再建はできないものでしょうか? 国土交通省の事業などをうまく引き出しながら、再建された当時の舟は紫波町に1艘ありますから、その活用も兼ねて港を整備していくという「かわまちづくり」についてご所見をお聞かせ願います。

 観光施策についてお尋ねをいたします。
 広域観光圏は全国に34地区あり、このうち盛岡八幡平広域観光圏は盛岡市が事務局を担い12市町が構成団体となっております。広域観光圏設立の趣旨は、滞在型観光の充実を図り、農林漁村の活性化への寄与、観光看板の設置や共通乗車券の販売を図りながら国内外から観光客を誘致しているとされております。
 平成23年に整備計画が出され広域観光圏が認定をされ、その事業計画も策定されたものと認識しております。
 推進協議会の発足から丸2年が経過いたしますが、設立時に掲げていた事業について、どのように改善されたものでしょうか。またあわせて、観光客入込数はどのような状況なのか、当時策定された目標や事業の達成率についてまずお知らせ願います。
 3.11では風評被害にくわえて新幹線や高速道路が不通、継続する原発災害等もあり、平泉の観光客を盛岡方面へ誘客する課題もあるものと思います。
 風評被害はどの程度改善したのかを含め今後の広域観光圏における課題や運営見通しについてお聞かせ願います。
 観光の大きな要素である十和田八幡平国立公園についてお尋ねをいたします。この国立公園の歴史は、1936年 (昭和11年)に十和田国立公園として指定をされ、1956年(昭和31年)に岩手県・秋田県にまたがる八幡平地区を追加指定し、十和田八幡平国立公園となり今日に至ります。
 これまで歴史的に積み重ねてきたこの国立公園ですが、全国の国立公園を見ると分割・新設を行い、ネーミングを全面に出す動きもあるようです。
 国立公園は全国に31カ所があります。 分離・独立した国立公園は2007年の尾瀬国立公園が日光国立公園から分離、2012年には屋久島国立公園が霧島屋久国立公園からか分離し、分離の際、霧島屋久国立公園は、霧島錦江湾国立公園に名称を変更。今年に入り、群馬、新潟、長野の3県にまたがる上信越高原国立公園のうち、西部の妙高・戸隠地域(新潟・長野県)を分離し、新たな国立公園への指定を検討すると明らかになっております。地元自治体との調整などを経て、来年3月にも新国立公園となる見通しとなっております。
 環境省の案内を拝見しましても十和田八幡平国立公園の案内は、十和田地域と八幡平地域と2か所が記載されております。私はこれまでの歴史的経緯や環境保全の取り組みは尊重しながら、発展的に分割することは出来ないものか提案するものです。その際には、八幡平地区の名称は、岩手山八幡平国立公園とし、岩手山の雄大な景観を国立公園名で示していくということも一案だと認識します。国民の祝日「山の日」の制定で山へ注目が高まってまいります。この提案における市長のお考えをお聞かせ願います。
 つづいて、児童生徒の自転車使用時のヘルメット装着についてお尋ねをいたします。
 2008(平成20)年の道路交通法の改正で13歳未満の児童・幼児の自転車乗車時のヘルメット着用が保護者の努力義務となりました。諸外国では、自転車利用時のヘルメットを義務とする国もあり、ニュージーランドを訪問した際は、大人も含め全員着用に驚いたものです。
 もちろん、努力義務でありますから、強制力はないわけですが、ヘルメット着用の効果はあるものと認識します。
 私自身は、児童のヘルメット装着を本格的に検討していく時期に来ているのではないかと、考えております。
 小学校入学時、学校主導による交通安全教室が行われると思いますが、現在どのような中身で指導を行っているものか、その内、自転車利用についてはどのような指導があるものが、お聞かせ願います。
 県南の小学校では、学校内に教習所のような施設を設備し、自転車指導を行い自転車専用の免許証を発行する学校もあります(一関市山目小学校)。
 学校が主導で行うものかあるいは、保護者への指導を徹底するのが良いのかを含め、市の児童生徒のヘルメット着用における見解をお聞かせ願います。
 また、13歳未満児の自転車における交通事故発生件数のうち、ヘルメットを正しく装着していれば、軽減できた、あるいは、軽傷ですんだと思われる事故は、どの程度にのぼるものかを含め今後の児童生徒の自転車利用の安全における見解をお聞かせ願います。

 学校の空き教室と学校閉校後の管理についてお尋ねをいたします。
 東京都品川区の戸越台中学校は下の階は中学校、上の階は特別養護老人ホームが入居しており、教育と福祉施設の合体した施設となっております。
 建設当初は、文部省、厚生省双方から反対されたそうですが、完成後は、全国の視察も相次ぎ、国の担当者も事例発表をするようになったとのことです。
 また、中学生と高齢者の交流を図るなど教育面においても施設一体である機能を生かしているとされております。
 学校施設の空き教室については、これまでも公民館への転用を図ってまいりましたが、より大胆に活用していき、かつ賃料収入を得る形で活用できないものでしょうか。特に、高齢者福祉施設については、介護待機者が多い現状です。空いている所と足りないところを結び付けていく施設の利用方法についてご見解をお聞かせ願います。
 現在学校の空き教室はどのようになるものか、また住民基本台帳上で試算した場合、6年後にはどのように変化があるものでしょうか? 児童数と減少率そして空き教室数について主な学校の例をお聞かせ願います。
 盛岡市には待機児童の解消を待つ声がある一方で、保育士の確保や場所の選定など様々な要素があるものと認識します。市中心部の学校で空き教室を託児所として転用し、職場と託児所を隣接させるなど、の運用はできないものでしょうか。
 またこの3月で3校閉校にいたっておりますが、この学校の利用方法についてその方向性をお知らせ願います。また、他の施設への転用についての打診はあるものかも併せて現状と今後についてお示し願います。
 最後に閉校した学校の校歌を聴く方法についてお尋ねをいたします。
 盛岡市内には、これまでも閉校に至った学校があるわけですが、これら学校の校歌を聴く機会を設けることは出来ないものでしょうか。新潟県湯沢町では、閉校した学校の校歌を町の無形民俗文化財に指定をして学校で愛されてきた校歌を後世に残す仕組みを作っているようです。
 市内の閉校した学校の校歌あるいは、現存の学校の校歌をインターネットで配信することについて検討をお願いしたく思います。

(盛岡市議会 6月議会一般質問 終わり)

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