2014年12月10日
盛岡市議会12月議会
一般質問


 おはようございます。 会派「絆の会」の鈴木一夫です。

 人口減少社会における街づくりの基本設計についてお尋ねをいたします。
 まちづくりは、一過性のものではなく、その進行管理が必要であると感じております。 人口増加と宅地の供給の進んだ昭和40年台から宅地供給した団地では一斉に入居し、一斉に高齢化が進む、しかもクルマの置き場が1台しかない50坪程度の土地で、2世帯での生活ができないという構造的な問題が改めて問題となっていると認識します。
 特に年少人口、生産年齢人口、高齢者がバランスよく居住できるような「街の成長管理」の手法が採用できないか、をお尋ねするものです。
 町内会活動でも、若い世帯が10世帯増加すれば地域が再生、底を打つ状況がでてくると実感しております。
 盛岡市は14%の空き家があり、9月議会で空き家条例が成立しました。 空き家における固定資産税の軽減税率の撤廃の議論は国レベルでありますが、空き家対策の実際は自治体の役割であり、特にも空き家を改築あるいは、更地化して新築するなどの、定住促進施策にまでは踏み込んでおらず、民間の不動産売買では、成り行き任せの状況です。
 地域の人口構成の理想像を、小学校の児童数を基本として、一定の高齢化率になった段階で、住宅着工の導入促進や空き家対策の実施など、メリハリの効いた地域別定住誘導策を導入して、若者定住を促進しながら、人口構成比の調整で地域力を維持する人口比管理計画を提案するものです。
 千葉県佐倉市ユーカリが丘を管理する不動産会社がこの成長管理を採用しており、地価の相対的維持や人口構成比を勘案した進行管理手法が注目をされておりますし、私も先日そのユーカリが丘の街づくりを拝見してまいりました。
 計画的に空き地を確保し、年代の構成が進むごとに徐々に宅地を供給する仕組みや、人生のライフサイクルを60年とし最後は、住宅を買い上げ、住民へは福祉施設の斡旋を行い、その中古不動産は買い上げて補修して、次の住民が使うという仕組みを取り入れております。
 松園地区ではかつて1,000名を越えていた学校でも現在クラス替えができるかどうかの学年も存在しております。 他方、少子化が進み市内の児童は最盛期の約半分ですが、現在でも向中野小学校や津志田小学校では校舎増築をしております。
 これは、都市政策でみれば、投資をした施設を有効活用できず、二重投資となる事例です。 都市政策を一括管理することが行政にも住民福祉にも財政運営にとっても良いのではないかと考えるものです。
 人口が減少していく時代にあっては、街を筋肉質に縮退させる戦略が基本となります。 地域の活力を持続しつつ縮退させるための進行管理政策について市長のご見解をお示し願います。

 つぎに郊外型店舗の売上高についてお尋ねをいたします。
 昨年12月21日国道46号線西回りバイパスが4車線で全線開通をし、あれから1年がすぎました。 開通後、交通量の変化が生活実感として見られ明治橋や南大橋、盛南大橋での自動車交通量は体感として変化していると感じておりますが、実際の交通量はどのような変化でしょうか。
 さて、この西回りバイパスについてはわずか1年たらずの間にロードサイドショップが多数進出をし、土地利用に対する民間小売業者の意欲の高さが伺われます。
 国道46号線の北飯岡から前潟の両側の店舗の売り場面積や売上高は、市内全体の小売額の何%になっているものか、分析をされておりますでしょうか。 またこの数年で開店した店舗数や売り場面積は市内の何割になるものでしょうか?
 市長は、開通から1年たち街並みを大きく変貌させた盛南地区のロードサイドショップについてどのような感想をもっているものでしょうか。 また、この地区の商業に対する期待や市全体での商業施策における課題などがあれば是非ご見解をお聞かせ願いしたく思います。 特にも本宮地区を中心とする大規模小売店の集客の効果が市中心街のほうに波及をしているのかどうか、についてご見解をお聞かせ願います。

 つづいて中心市街地についてお尋ねをいたします。
 中心市街地の活性化のカギは大きく2つあり、一つが岩手医大移転以降の中心街の官庁街の方針を決めていくことであり、もう一つが盛岡城の整備計画、具体的には三重櫓の復元や堀の改修を含む、お城を中心とした街づくりだと認識をしております。
 市役所のあり方について、特に市役所の位置は大きな課題です。 都南村との合併時締結された盛南地区という文言については、現在でも結論が出ておらず、先送りされておりますが、現在でも有効かどうか? まずはその点について、市長のご見解をお聞かせ願います。
 ところで現在、盛岡バスセンター向かいに民間タワーマンションが建設中です。
 開運橋を渡り川徳デパートを経て突き当りが盛岡城跡になりますが、このマンションの位置が開運橋通から見てお城の真上に立つ形で重なっております。
 建設工事が進みクレーンが登場してから気付いたのですが、開運橋方向から見ると盛岡城の上に、あたかもマンションが立っているのかのように見えて愕然といたしました。これでは三重櫓を再建しても、通りからの眺望が台無しになってしまうと感じたところです。
 盛岡市は景観計画で盛岡城や岩手山の眺望の確保をうたっておりますが、このようにお城をどのように見せるのかについては、どのような見解でしょうか?
 お城の周りでは気になりませんが、ホテルカリーナあたりから見ると、盛岡城にマンションが建ったような背景であり、史跡の情景とは合いません。
 盛岡市の進める景観政策において不備はなかったのか、また、このような事態は想定されていたのでしょうか? また、今回の指摘についてどのようなご見解をお示しでしょうか?
 また、このマンションの色合いなど景観の調整はできるものかについても合わせてお知らせ願います。

 この項の最後に、盛岡山車の大型の山車化と電線地中化についてお尋ねをいたします。
 もりおか歴史文化館には、明治期にあった9メートルの盛岡山車が展示をされておりますし、盛岡八幡宮の山車資料館にも同様の写真が掲載されております。
 以前のような大きな山車を運行したいと写真や展示物を見て思ったものです。
 京都の祇園祭あるいは高山祭や秩父祭などの団体らで組織する全国山・鉾・屋台保存連合会というものがあり、現在32団体で構成をされております。 共通点は国指定無形民俗文化財であることと、2016年のユネスコ無形民俗文化財指定を共同で目指すこと、団体の交流となっております。 この団体には、岩手県内からは正会員はいないものの奥州市の日高火防祭が今年より準会員として参加をしております。 ちなみにこの32のお祭りのうち私は28(→参考まで:祇園、高山、秩父、高岡、唐津、長浜、飛騨古川、博多祇園、烏山、角館、戸畑、知立、日立、土崎、魚津、七尾、日田、城端、鹿沼、八戸、佐原、川越、犬山、半田、桑名、新庄、八代、鹿角)の祭りを見学しました。
 28の祭りを実際に見て思うのは、山車の運行に対し、電線も信号機も遠慮していることです。 各都市では電線の地中化はもちろんですが、そうではなくとも、石川県七尾市では電線が10メートル以上のところを通ったり、信号機や道路標識が動かせるように最初から設置してあったり、秩父市や高岡市に至っては山車の通行に支障があるということで、電車の架線も外しております。 秩父市の担当者にお聞きすると県警からは信号機の設置でも最初から稼働式にしましたと挨拶にくるそうですし、もともとお祭りの時は電車の架線を外しておりますとの簡単なコメントです。 地域文化に対しまちづくりが敬意を示し尊重していることが伝わってくるものです。
 ところで、盛岡山車は、なぜ電線や信号機に遠慮をするのでしょうか。
 そもそも、盛岡山車の担い手に対し、全国的には電線や信号機の方が遠慮をしているということが伝わっていないと思いますが、どうでしょうか。
 八幡町通が地中化をしましたが、盛岡山車を大型化する取り組みをはじめ、活性化を図れないかを提言するものですが、ご見解をお聞かせ願います。
 地域の文化に配慮をした街づくりの姿勢かどうかが問われていると思います。
 先日も和紙が世界遺産登録がされましたが、世界遺産の「金看板」は担う方に大きな刺激を与えるものです。 ところで、盛岡山車はなぜ盛岡市指定無形民俗文化財なのでしょうか? 私が見学した28の祭りの中には、正直盛岡山車よりもキャシャな山車も国指定無形民俗文化財の指定を受けており,2016年にはユネスコ無形世界遺産登録の期待があります。 それぞれの価値は尊重いたしますが、是非、他の都市の山車を研究された上で、盛岡山車の文化的・対外的な評価を高める戦略をもっと出して頂きたいと思いました。
 特にも、文化的な冠を再点検され、32団体にくわわれるよう要望するものですが如何でしょうか。

 つづいて冬季オリンピックの盛岡招致についてお尋ねをいたします。
 先日11月27日札幌市の上田市長は、2026年に冬季オリンピック・パラリンピック(以下オリンピックといいますが)開催都市として立候補する方針を札幌市議会において表明しました。
 札幌市が実施した冬季オリンピック招致の調査報告はホームページで公開をされており、私も拝見しました。
 私は冬季オリンピック招致に対し、以前も本会議場において招致の立場で質疑を行い、また11月に市長宛に会派予算要望を行った際に、冬季オリンピックの盛岡開催の要望を出したほか、2026年大会の応募都市が北京とカザフスタンのみでありハードルは低そうだと情報提供もさせていただいております。 ただし、2026年の大会へ盛岡市の立候補という意味ではなく、2030年以降を想定していたことも申し添えておきますし、アジアでのオリンピックがつづくことから一~二大会後回しになるとこも想定していたものです。
 長野市や2020年東京オリンピックは、2度目の立候補でオリンピック招致を実現しておりますから、再度の挑戦の前例もあるものです。
 招致に対して躊躇している理由には、市の抱える財政問題が一因であると考えられることから私なりに財政問題についての所見も含め、改めて冬季オリンピック招致の提案をさせて頂きます。

 冬季オリンピックの招致には多くの意義があり夢があります。 人口減少で衰退感のでる2030年代の地方都市において夢と希望を発信する実例として、また地方中枢拠点都市として自治体をまとめる企画の成功例として、更には3度目となる国内開催の冬季オリンピックは札幌、長野の次は東北でという国内世論の応援が期待できるものです。
 特に、世界でも高齢化が進む先進国で行うオリンピックを通して、開発型の国と違い成熟型の国での開催モデルとなるような「盛岡方式」を提起し、環境重視型・低価格・持続可能型の冬季オリンピック開催を提案、過熱気味のオリンピックの招致活動のあり方や莫大な財政負担を強いる運営方法に一石を投じる提言です。

 1998年長野オリンピックの経済波及効果は2兆5000億円(八二銀行)と試算をされており、費用対効果の意味では、特段問題が無いように思われます。
 ところで、冬季オリンピックの開催には、招致活動費や大会運営費、各種建設費その後の維持費などいわゆる財政負担や環境負荷が想定されるところです。 2兆円を超える経済効果だけで、市民を説得できる時代ではありませんので、今回は、財政問題について提起します。 このうち市外の施設の整備については、既存スキー場や交通インフラの最大限の活用を前提し試算は割愛します。
 盛岡市の負担の想定の参考は、一応長野大会での費用としました。 一応というのは、時代背景としてバブルの時代であり、今日の時代背景と異なりますが、比較参考のために引用します。
 まずは、招致活動費です。 1998年長野大会の長野市の実質負担は20億円で、盛岡市の都市計画税1年分です。 ちなみに盛岡市の1998年大会招致活動の費用の決算額はどうでしょうか。
 この20億円という金額は、谷藤市長が以前岩手国体主会場誘致の際、県営運動公園の改修費を20億円だすとおっしゃていた金額です。 招致活動をするであろう2020年台に合併特例債が活用できるとは思いませんが、自治体の広告費という意味合いも出てまいります。 また招致費用は高くつくという先入観はもたず、かつ広告代理店に煽られるような支出はせずに、岩手国体で活用した旗竿は確保しておき、また、世界の都市と綿密に連携をしてしっかりと招致の試算を行うことも想定するべきと考えます。
 招致がきまれば、運営費がかかります。 長野大会では長野市の負担は25億円の負担がありましたが、これも当時との時代の違いから見直しの余地はあります。
 そのほか、大規模な箱モノの建設のイメージが先行し、市民の強い関心を呼ぶことが想定されます。
 ここでは、オリンピック関係で新設されることになる施設の建設の根拠や後利用の方向性について申し上げます。

 例えば、市役所は、建替の時期になっており、年2億円25年で50億円積立てをし、100億円の市役所を建設予定です。 もともと100億円の施設を建設するわけですから、その施設をまず冬季オリンピック施設、つまり大会本部とメディアセンターとして活用し、大会終了後は市役所として活用すれば、無駄はなく維持費の問題もなく、観光スポットとして外貨の獲得も期待できます。
 プレスセンターについては、民間の放送局や新聞社で老朽化や駐車場のない会社もありますので、新社屋誘導策を示して民間資本中心に建設をし、大会終了後はそのまま本社にすることも一案ですし、長野市ではオリンピックのプレスセンターは現在、放送局になっております。
 開閉会式会場は40,000人規模の観客席が必要です。 ちょうど市営球場を永井地区に建設をする予定で検討されております。
 オリンピック招致決定とあわせて着工を行い、聖火台など開閉会式ができるような仕様を施し、オリンピック終了後は市営球場に改装します。
 建設にあたって、老朽化をする県営球場や類似する施設の集約化で費用を圧縮し、維持費の適正化を図ります。
 アイスホッケー競技場は老朽化している県営スケート場のオリンピック仕様での改修で、またカーリング競技場については老朽化している青山にある県営体育館の更新・新設をかねて建設し、大会終了後は、県営体育館に戻す方法も一案です。

 ここで現在、盛岡市に無い施設で多額の費用がかかるのが、屋内型400m標準ダブルトラックです。 国内には長野市と帯広市にあります。 長野市のエムウエイブは総工費350億円、帯広市は60億円です。 新規の建設は、維持費の課題もあり検討が必要です。
 近隣では、八戸市が95億円の事業費で新設の予定です。
 この際、他都市の既存施設の活用を視野にいれることで、名と実で「名を取る」選択をすることも一案ではないでしょうか。
 2020年東京オリンピックでは、東京都が大会費用の削減のために大阪など他都市の施設の活用も検討をすると報道をされております。
 先ほどの屋内型400メートルダブルトラックでいえば、八戸市の施設の活用できれば盛岡~安比高原~八戸の高速道路あるいは新幹線も完備されていますのでアクセス面の問題はありません。

 オリンピック選手村は余剰感のでる施設です。
 これについては、国際リニアコライダーの建設で、盛岡市には教育機関、つまり外国人の家族が暮らす機能が期待をされております。
 オリンピック選手村は、そのまま国際リニアコライダーの家族の居住区及び教育機関もしくは進出企業の施設として転用することはどうでしょうか。 あるいは老朽化をした市営住宅や県営住宅・社宅の代替機能が想定されます。
 そのほか長野市ではオリンピック中活用した施設を体育館や民間量販店に転用している施設もあります。 長野市の担当者は、オリンピック施設の後利用計画をしっかりつくったので、施設の建設による財政負担は感じていない旨の見解でした。
 用地の確保については、盛南地区や駅西口・JRの機関区に幸い、それなりの用地があり、等価交換で確保する方式も検討可能です。 その他、フィギアスケート会場のアイスアイーナの修繕費用も想定されます。

 つまり、結論として、競技施設は耐用年数の来る施設の更新時期をあわせることで、新規の建設は盛岡市総合計画にある施設建設計画の方向性と合致をさせることで、さらには国際リニアコライダー構想で期待される盛岡市内における建築需要、くわえて民間老朽施設の更新時期の調整、これに公共施設の適正配置を実施し、更に市内にある県所有施設の更新の時期を調整すること財政問題に対する懸念を払しょくするという考え方です。

 ちなみに海外の動向ですが仏アルベールビルは人口3万人の町ですが、私が訪問したところ、中心市街地にある大会本部は現在ほぼ空き店舗になっており、駅裏にある選手村もゴーストタウンといった状況でした。 伊トリノでは会場そのものを撤去したと長野市の担当者からお聞きしました。 2026年大会にヨーロッパの都市が立候補してこないのは、財政負担への懸念と12月4日の岩手日報17ページに記事がのっておりました。 またIOC自身ユースオリンピック開催地の選定では、新設は認めずに既存施設を活用できる都市に限るという方向になっております。

 冬季オリンピックの可能な地域は、北半球の成熟した先進国が中心です。 つまり先ほど申し上げた「盛岡方式」とは、開発型オリンピックからの転換、すなわち、過熱する招致合戦やインフラ整備に対し方向転換を表明し、成熟型都市にあったモデルを提起する方式です。
 そしてオリンピックの実施を契機に30万人の地方都市が、都市機能を再生し発展する実践例を示すことが世界に通じる元気な街盛岡のあり方ではないでしょうか。

 札幌市長が公表した見積を見て同じ土俵で比較するとか、あるいは、バブル時代の長野大会の費用を積算根拠とするのではなく、盛岡独自の招致費を含む財政的に耐えうる損益分岐額の試算を行うことです。
 そして盛岡市のもつ企画力、政策立案力を如何なく発揮し、財政の見通しを示し、あとは事務局機能としての市役所が汗をかくことで冬季オリンピックを開催していくことです。

 最後は、アルペン競技大会のように雨が降らないことを祈るばかりです。
 長野市の担当者との意見交換をした際には、調査をすることはよいと思う、という意見も頂きました。 中核市級の都市規模があればできる企画であると私は理解しております。
 市長はこれら提案をどのように受け止められたか、ご所見をお聞かせ願います。 冬季オリンピックの盛岡招致はどうでしょうか。 また、2030年あるいはそれ以降2030年代の冬季オリンピック実施をにらみ、事前調査やIOCから開催情報について情報収集すること、また盛岡市が耐えうる損益分岐点や前提条件、公共施設全体の後利用など施設管理計画、県や近隣市町村との意思疎通や他都市の施設保有状況の把握、そして札幌市とは違った開催意義の研究などを行うなどを含め調査費の計上についてもあわせてお示し願います。

(盛岡市議会 12月議会一般質問 終わり)

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