2016年12月13日
盛岡市議会 12月議会
一般質問

 はじめに住民参加のあり方についてお尋ねをいたします。 国は地方自治体の在り方として合併以外の選択肢として広域連携を推進する方向を明確化しております。 連携中枢都市圏の形成以外に広域行政の推進、盛岡市でいえば、国民健康保険事業、水道事業、ゴミ処理広域化、自治体クラウドの連携が現在進められているところです。 また埋蔵文化財発掘事務のように他の自治体から業務委託を請け負うという形があるなど官官委託の形態もあるものと思います。 さて、広域連携なり行政間の業務委託によって財政の効率化が期待されておりますが、広域連携や官官委託において住民参加をどのように担保していくのか課題になるのではないか、私は認識をするものです。
 特に一部事務組合では議会傍聴者の人数や運営の広報体制、団体のホームページを拝見しておりますと運営側からの広報や会合におけるネット上での議事録の提供などが自治体運営よりは消極的ではないかと感じております。
 競馬組合については存廃問題があったがゆえ発売実績等が全員協議会で報告をされますが、他の一部事務組合の運営は議員なり市民から資料を請求しなければ特に報告は要らないとお考えなのでしょうか。

 一部組合議会の運営では住民の傍聴はほぼないようです。 また構成される複数の自治体のために一般財源を投下しての独自の上乗せの制限や合意形成の難しさ、議論や政策調整で遠慮が働くのではないかと感じております。 また、合議体であるがゆえ誰も責任を取らない事なかれに陥らないか危惧をするものであります。
 市長は一部事務組合の運営をどのようにとらえているものでしょうか。 特に住民参加という意味で運営を公開していくことや広報体制のあり方、また住民の声を反映させるということについてどのようにお考えなのかご所見をお聞かせ願います。
 また構成自治体間で意見が食い違った場合はどのように対応するのか、市の関与してきた一部事務組合で意見の相違から事業の中断や縮小の事例があるものか、お聞かせ願います。

 例えば、国保は平成30年広域化へ移行いたします。 運営は広域で、保険料徴収は市町村に残すとされております。 岡山県総社市では、40歳以上で特定健康診断を受け保険診療を受けなかった世帯に年 1万円の支給を実施。 健康寿命増進のための具体的な施策であるのとともに国保会計の改善にも効果を発揮いたしました。 経営効率化のためにスケールメリットを大きくするのではなく、住民と向き合う密度を濃くすることによって 400万円であった国保の赤字を黒字に転換できた実例があります。 自治体独自の施策の展開で財政効果を達成できた実例があるわけです。
 今後一部事務組合や広域化を採用して果たしてどこまできめ細かな運営ができるのか、この事例を見ても考えさせられます。
 このような事例を検証した上での一部事務組合への移行方針なのか確認をしたく思いますが如何でしょうか。

 さる11月 9日我が会派では大阪府池田市を行政視察し、池田市型住民自治について学んでまいりました。 「自分たちのまちは自分たちでつくろう」を合言葉に市長が発案者になって住民税 65 億円の 1% である 6,500万円の使い道を市民に委ねる制度を制定です。
 池田市は大阪の北部伊丹空港も一部含まれる地域で都市近郊の住宅地であり工場地帯でもある都市です。 この市内を 11 のコミュニティー推進協議会に区割りをしており住民基本台帳による人口規模では 4,700人から 10,300人で平均すると 9,300人。 面積は一つのコミュニティー団体 0.8~8.2平方キロメートルで平均は 2平方キロメートルの規模です。 大都市近郊の均一感のある都市規模を 11 の単位でわかれていると見ることができます。
 運営の特徴はこの協議会にはだれでも参加可能の条件としており、各地区から 4~50人の参加をみておりボランティアで運営。 地域課題の解決のための事業を市に提言する制度があることです。 各団体の規模に応じて 600~800万円の予算配分を行い、使い切りを防ぐ意味もあり未使用金は基金として積み立てることできる仕組みを採用。 1,000万円を超えて基金を所有する団体もあるとのことです。
 使用できる分野は安心安全分野、福祉、環境、広報、コミュニティー振興の項目でハード事業には活用は出来ないとしているようです。
 これまでの事業例として防犯カメラ、青パト運営、絵本読み聞かせ、運動会運営、学校スポーツ器具購入、街路灯設置、小学校金管バンド購入補助、広報板・広報誌充実、花いっぱい運動等への使途実績があること、制度10年目を迎え監査委員の監査も受けたとのことです。
 なお、運営上市議会議員は協議会未加入で申合せをしているそうです。
 私は平成25年12月議会での一般質問において地域からの税収は地域に優先して使用してほしい旨の質疑をしておりました。 固定資産税や住民税市民税で多額の納付をしている地域にはそれなりの還元は必要ではないでしょうかという趣旨の質疑です。
 現在の財政部の予算査定では地域の税収を還元する視点は無いと思います。 この予算査定の項目に緊急度優先度にくわえ「貢献度」を加味頂きたく思います。 そして池田市の制度も是非研究され地域の税収を根拠として一定程度の%は地域で優先して使用できる制度の創設や運用について施行してほしいのですが、市長のご見解をお聞かせ願います。

 また、過日金沢市で開催された全国小水力発電大会を訪問し講演を傍聴してまいりました。
 その事例紹介で岐阜県白鳥町石徹白(いとしろ)地区の事例紹介がありました、100世帯 270人の山間の集落、小学生4名、最盛期の 4分の1にまで人口が減少し、少子高齢化の問題を抱えております。 ここで平成19年より小水力発電を農業用水に設置、特徴は住民出資で設置された発電所の売電益を集落農営農村加工品へ活用したこと。 それらが効果を出して地域力が増して移住者の増加がみられるという地域の事例紹介がされておりました。 事業導入のご苦労から地域住民の活性化を図ったこと、移住者が増え現在の小学生 4名からV字回復が見込まれる見通しなったことには大いに感心させられました。
 住民要望に対する姿勢では「職員除雪隊」「補助の創設や拡充」「イベント」で対応しているようですが行政から与える視点から住民意識を喚起して活性化を図ること、国や県の規制や縦割りをそのまま住民に押し付けない調整力を発揮する役割、そして先進事例の紹介など企画力を伴った情報提供や財源・人材の供給をはかれないものでしょうか。
 「魚を与えるよりも魚の取り方を教える視点」で依存割合を低めたり、収益事業に結び付くような展開ができないものかお尋ねをいたします。
 基調講演で京都大学の諸富徹教授は木質バイオマス発電や小水力発電導入地域など収益を伴う事業を導入した中山間地域の自治体では人口の社会減がほぼ止まったと事例の報告も示されました。 地域の活性化の指標にこの社会的人口動態の追跡は大きな要素であると認識をいたしました。
 サービスを与える対処療法手法から転換を図り、住民の意識に火をつける息の長い種まき施策を導入してほしく思ったものですし、住民自治の参考にされてみてはいかがかと思いましたがご所見をお聞かせ願います。

 今年導入された地区担当職員の活動状況について活動状況や課題についてお尋ねをいたします。この制度導入から 8カ月が経過をいたしました。各地域に市職員を割りあてて活動という目的ですが、地域担当職員の積極的な活動の姿が見えてこないと実感しておりますが、活動実態はいかがでしょうか。
 地域担当職員から上がってきた住民要望の取り次ぎや道路修繕の件数は何件なのか、地域活動にどのようにかかわっているのか、時間とすればどの程度割いているものかお知らせください。
 また、導入以降課題として何があるものかどうか、今後地域担当職員制度をどのように生かしていくのか総括をお願いいたします。

 つづいてドローンの活用についてお尋ねをいたします。
 過日(7月30日)秋田県仙北市田沢湖町のグランドゴルフ場で開催されたモータースポーツであるドローンのアジア大会を見学してまいりました。 中国や韓国などアジア 8カ国からドローンのパイロットが腕を競いドローンの操縦の腕を競う大会です。
 報道あるいは防災訓練で何かと見聞きするドローンですが、スポーツとしてのドローンがあることを私は初めて知ったところです。
 ゴルフ場を高速で各拠点を何周もしてタイムを競うもの。 正直、でかいハチが飛び回っていると感想を持ちましたが、ドローンの語源には蜂の音という意味もあるということで納得をしたところです。
 さてスポーツとしてのドローンの魅力を感じたとともにドローンの有用性については市場規模など経済効果としても注目をされております。 このドローンは空間資源のある地方にこそ、周囲に気兼ねなく、かつドローンの特性を活用して利用できるのではないかと感じております。
 このような大会が招致され、腕を磨いたパイロットが量産されれば、防災面での情報収集はもとより、施設の維持管理業務、農薬散布や害獣駆除、マツクイムシ対策など農業林業対応、広報・配送、遭難対応などに操縦技術が活用・応用されるのではと感じたところです。

 昨年12月の改正航空法では人口密集地の飛行が規制されたようですが、盛岡市における飛行可能区域あるいは飛行禁止区域についてはどのようになっているものでしょうか。
 さて防災や公共施設の維持管理における目視の代行、広報の拡充、中山間地域への荷物の配布など公益性が期待できます。
 特に防災時における局地的な情報収集や簡易な物資輸送では速達性を発揮するものと思います。 日本一安心安全なまちをめざす盛岡市として防災力強化にドローンの活用や操縦者の確保は不可欠です。 市の事業への導入と操縦技量向上者の確保と拡大を位置付けていくべきですがご所見をお聞かせ願います。
 さてドローンの操縦には修了証という検定が必要ですが、この検定を講習する場所についてです。 秋田県五城目町では廃校になった学校をドローンの研修場所に転用するという方針を固めました。 現在は 100億円の市場規模のドローンは 10年の市場規模は 1,000億円を越える試算もされております。 ドローンを操縦できることは有用であり資格として見ることができます。
 このような研修場所については、盛岡市内の廃校になった学校を転用することも可能だとおもいますが、いかがでしょうか。

 また飛ばすだけではなく技量の向上や関心を高めるためにイベントとして、またスポーツとしての先の田沢湖で行われた国際ドローン大会等を招致することについてはどうでしょうか。
 例えば日戸にあるグランドゴルフ場に招致してみてはいかがかと思います。また盛岡市主導の定期大会を開催し選手を結集させる「盛岡ドローンカップ」のような大会も一考に値するものと思います。
 これら大会の誘致や市主導による大会開催の可能性、またこのような大会は MICE 誘致助成の該当になるものかご所見をお聞かせ願います。

 子ども達への普及についてお尋ねをいたします。 是非、学校の算数や理科の授業に取り入れて頂きたいと思います。 三角関数で距離や高さを求める机上演習だけではなく、それを実地で確認するドローンの活用は科学的な興味を持つことになります。
 また、社会科における郷土研究の情報収集器具の一つとして活用を図り、地域を鳥瞰的に把握するきっかけにもなります。 地域によっては親子ドローン教室も開催されているようです。盛岡市内の子ども達は皆ドローンを扱える、という環境に持っていきたいものですがご所見をお聞かせ願います。

 つづいて防災についてお尋ねをいたします。
 私は台風10号災害で被災された地域を 2度現地を訪問し、さけますふ化場や陥没した道路、安家地区、山根地区など甚大な被害があった地域など現地視察、そして死者 9名のでた「楽ん楽ん(らんらん)」でのご焼香を行い被災者からの生の声を聞いてまいりました。
 東日本大震災津波の再来と思えるような水による被災の状況に愕然としたとともに、もし盛岡市で同様の雨量を計測したならばどのように対処するべきかが頭によぎったものです。
 盛岡市内の河川は北上川水系で国管理の河川です。 また支流は県の管理とされておりますし、そのほか市の管理あるいは農業用水があります。
 台風10号被害では河川際の樹木が軒並みえぐれ橋脚に重なりそこからあふれ出ておりました。
 ここでお尋ねをいたしますが、今回台風10号と同様の雨量が盛岡市であった場合、平成25年 8月と比較してどのような状況が想定されるものでしょうか。
 特に国管理、県管理あるいは市管理で最大出水した場合、河川際の樹木の流木の懸念がありますが河川管理の観点から対応は出来ているものかお尋ねをいたします。
 10月15日の市の広報には避難所一覧が掲載されておりました。 本会議で要請した洪水想定地域における学校の上位階を避難所へという要望が実現したことに感謝を申し上げるとともに、あまりたくさん情報がありすぎるとの感想をもちました。
 もっと地域別、あるいは想定される災害別に区分けしないと混乱とまではいいませんが、情報伝達で課題が出てくると感じた次第です。 町内会単位あるいは推進会単位でのハザードマップの策定はどうでしょうか。
 台風10号被災をうけ市内高齢者福祉施設では、避難計画の提出を求められたようですが、どのような実態にあるものか、避難計画の提出だけではなく適切な助言まで至っているものでしょうか。 高齢者福祉施設以外への児童・障がい者施設に対する避難計画の策定の指導はあったのかを含め提出された計画をどのように生かすおつもりかご見解をお聞かせ下さい。
 茨城県常総市の河川氾濫では避難計画が市内に完結するよう制度設計されたため、河川を渡って行かなければならない地域が計画上あったことが問題視をされております。
 避難場所の設置は盛岡市内完結型から常総市の教訓を取り入れ生活圏を同一にする広域自治体へも避難可能とするべきですがどうでしょうか。

 今回の台風10号被災では役場と孤立をした岩泉町小川地区を含め被災地全域に対し盛岡市が実施した災害支援やボランティアの派遣を評価いたします。その上で、被災地からの繋がりから災害廃棄物やし尿を盛岡市や盛岡市の関与する一部事務組合の施設受入、処分をしましたがその総量や費用と、市の負担割合や補正での予算計上はどのようになっているものかお知らせを願います。

 住民へ防災の意識付けを行う際により参加しやすい体制は防災訓練や自主防災隊の活動には不可欠です。
 さる 9月25日仙北地区町内対抗大運動会で防災レースが開催されました。 通常の競技の一コマに防災をテーマにした競技を採用。選手・応援団は参加しまた見て頂きながら防災への意識を持って頂く活動を試みました。 タンカーやヘルメット、水消火器を消防署より提供頂き競技として活用をさせていたところです。
 なによりも運動会の競技の中で防災の意識を高めることができ親睦と防災訓練が同時に図れたと認識しております。
 もっとゲーム性をもたせるなり楽しみながら体で覚えていくような防災演習ができないか、今後の取り組みについてお尋ねをいたします。

 避難準備情報の意味は要援護者等、特に避難行動に時間を要する者が避難行動を開始しなければならない段階であり、人的被害の発生する可能性が高まった状況とされます。 また一般の方は家族との連絡や非常用持ち出し品の用意を行うものと定義されております。
 ところで要援護者に早めの避難をと呼び掛けるとき、多くの要援護者からは避難をしたいのだが和式トイレで不自由をするので避難をしない、避難しても他の人に迷惑をかけるとの声を頂きます。避難対象者の自己抑制の現状に対し深刻にとらえる必要があると認識しております。
 洋式トイレが避難所にあるという状況こそ避難しようとする動機にもなります。
 市指定避難所で洋式トイレ率はどの割合なのか、学校の改修の際、避難所を考慮して改修は進めているものかを含め現状と今後の改善の予定はあるものでしょうか。
 避難所のトイレ担当はいるのかどうかを含め避難所のトイレ対策とあわせて直接汚水管に投下できる仮設テント式の配備状況についてもお知らせ願います。

 職業観教育についてお尋ねをいたします。
 今から86年前の 1930年(昭和 5年)の国勢調査では、日本の人口のうち自営業者・経営者あるいは農家漁家など自身で生産手段を持つ割合は 7割を越えておりました。 今でいうサラリーマンは3割であり、この時代の日本は職住一体でかつ自分の勤務を自分で決める経営者の国・生産手段を持つ「社長」の国といっても差支えない状況ではなかったかと思います。
 その後高度経済成長を迎え社会環境は大きく変化、概ね一定の規模への集積が進んだことで職住分離のサラリーマン世帯が7割を占める勤労者の国にこの80年で変わったと言えると思います。
 日本とくに地方を経済的に再生するのであれば、勤勉性にくわえて、経済的自立特に起業家マインドや勤労観を養うことが必要ではないかと常々感じております。
 過日会派視察で近江八幡市を訪問した際、市内を一望するロープウエイの誘導係に中学生が職業体験の一環として附いている風景に出くわしました。 また横手市を訪問した時、横手カマクラの接客に市内の中学生が一般観光客へおもちを提供するなど地域を背負って活動している光景にでくわしたこともあります。
 また、肴町商店街を歩く時、他都市の修学旅行生が地域の特産品を持参して販売する姿にも出くわします。
 児童生徒にとって一般市民の皆さんと触れ合うことは有益なことであると感じたところです。
 盛岡市の教育は職業観をはぐむく教育、勤労観をはぐくむ教育つまりキャリア教育については、充実を図っていくとしているところですが、この取り組みとあわせて今後どのような展開をしていく予定なのか、教育長のご見解をお聞かせ願います。
 また、地域行事への関わりや模擬店を文化祭への出店させること、修学旅行先で東京事務所と一緒になって地元産の販売を新橋駅など修学旅行先で実施するなど、地域行事へ運営面での参画、実践的な職業体験、修学旅行先での販売実践などすることについて、どのようなご所見をお持ちなのかお示し願います。

 他方、児童生徒のアルバイトについてお尋ねをいたします。
 児童生徒のアルバイトで把握しているものは、市内では現在何件ほどあるものでしょうか。
 また、どのような場合に学校が許可をするのか、その要件や児童生徒の家庭環境はどうでしょうか。貧困なのか家庭内の経済教育の方針なのかどのように分析をされているものか、アルバイトを進めないのであれば支援策をどのようにお考えなのかご見解をお願いいたします。

(盛岡市議会 2016年12月議会一般質問 終わり)

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