2020年 9月 10日
盛岡市議会
令和2年9月定例会
一般質問

市政クラブ 鈴木一夫

 新型コロナウィルス感染症の拡大における市政運営の在り方についてお尋ねをいたします。
 内閣府で開催される新型コロナウィルス感染症対策分科会では、その会議資料を公開しております。 ここでは政府の新型コロナウィルス感染症対策の最前線の内容を知ることができます。
 このうち 8月24日の第7回会合では「感染状況は 7月末がピークで主要都市の実行再生産数は足元で 1 を下回っている。 接客を伴う飲食店などハイリスクの場における積極的な対応や都道府県による自粛要請への協力、市民の行動変容の影響もあるが新規感染者数は全国的にやや減少に転じたが急速に増加した地域もあり感染者数の動向は地域差がある。 感染経路が特定できない症例の割合は全国で 52%、東京都 63%と分析。 入院者数は一部地域で高水準であるものの重症者数は 4月頃のピークには達していない。 検査体制は緊急事態宣言時と比較すると引き続き低位であるとし、お盆中の人の移動による感染拡大の懸念を指摘。 引き続き3密回避やマスク着用、フィジカルディスタンスの徹底、換気の徹底など基本的な感染予防策の実施、院内や高齢者施設における施設内感染対策、クラスターが起きた場合の早期対応を継続すべき」との報告がありました。
 盛岡市の実情は、全国の事例とは大きく異なっていますが、政府資料を読み込むことで今後の対策について、知見を得ることができること、他地区の先例を対策に生かす時間的猶予ができたと見ることができます。
 現状、岩手県内の感染者は増加していることから、感染拡大特にもクラスターには最大限の警戒を払いたいものです。

 医療体制の供給と経済対策との両輪は今後も国民的な大きな課題であると認識をします。
 新型コロナウィルス感染症対策は第2波から第3波と長期戦が見込まれることや、有効なワクチンの国民全体への配給までまだ時間がかかること、経済活動の停滞による市民生活への影響や市財政面の影響とそれに伴う税収減という意味で、次年度以降の市政運営に大きな影響をもたらすことが懸念されています。
 経済での落ち込みや医療供給体制の過度の負担や高齢者施設等でのクラスター警戒など対策の強化は急務ですが、これまで前提にしていた数値が大きく逸脱することから市のすべて施策についての大きな見直しが必要ではないかと感じます。
 特に、3密回避や都市圏との移動の制約、飲食を伴う接待の自粛あるいは高齢者の集団発生対策、また、海外渡航の中断は、1年前では想定できない事態であったことを考えると策定した計画の一時的な棚上げではなく、制度設計そのものを見直していく想定が必要と考えます。

 市長は、今後の市政運営全体について観光関連・産業振興あるいは医療・福祉体制、教育・体育・文化施策などを含め市政運営や各種計画でどの点で制度設計を伴う変更をしていく必要があると思われるか、お考えをお聞かせ願い頂きたく思います。 あわせて各種会合でのネット環境の整備や、公共施設におけるWIFI環境の整備、行政提出書類の簡素化や印鑑廃止などを含め住民サービスの今後の在り方についても触れていただければと思います。

 まちづくりについてお尋ねをいたします。
 大都市圏では巣籠からマンションより一戸建ての人気が高まっているとの報道がありました。 都市構造が都心と大きくことなる盛岡市ですが、一戸建ての人気は、局地的あるいは一時的な変化なのかの見極めが必要ではありますが、地方都市圏の強みを生かして本社機能の移転促進や移住者の受入れをしっかり進めていただきたく思います。
 都心回帰を進めるうえで、自転車道ブルーゾーンの整備促進は急がれます。 現状の整備状況と仙北町通りなど予定されていた地域の今後の整備計画はどうなっているものか、推進を図るべきと考えますがお示し願います。
 また、原付免許で運転できる折り畳み式の電動キックボードがあります。新しい乗り物として注目されているようです。
 この電動キックボードについて、普及を図ることは可能でしょうか。 電動キックボードで移動できる街を標ぼうすれば、注目度が上がってくると思います。
 加えて、公用車として採用し、平時の移動に加え災害時の足の確保策として採用いただきたいのですがご所見をお聞かせ願います。

 防災対策についてお尋ねをします。 コロナの拡大防止策を講じたいわゆる複合災害を防ぐ対策は急務です。
 特にも災害時の避難の手段について自家用車での避難を現実のものとしてとらえ、市立病院北側の土地や国道46号線西周りバイパスの大規模量販店駐車場へのクルマごと避難とその協定の締結、学校校庭への車での乗りつけの積極的運用とあわせて、避難所開設についても救援物資は頂くものの、居場所はクルマの中というあり方について、防災訓練で取り入れることは可能でしょうか。 エコノミークラス症候群は承知をしているところですが、混在した避難所空間もまたリスクがあります。 マイカー避難とその中での滞在について見解についてご所見をお聞かせ願います。
 あわせて洪水被害の想定される北上川両岸の住民は、洪水想定区域外の固定された避難場所が未だにあいまいなまま残されている課題があります。 各防災隊は、想定区域外のある点を避難拠点とする考え方と自主防災隊のための優先駐車帯の提供についてのご所見もお願いいたします。
 感染症対策として町内会や自治会、推進会などに非接触式体温計あるいは消毒液の配布事業を頂くことは可能でしょうか。 各町内の公民館でこれら備品の普及率は高くないと思います。市による一括購入、一括配布を実施すれば、 日常活動以外にも防災利用等への転用も可能です。 実施をお願いしたいのですがご検討願います。

 公共交通のあり方について伺います。
 公共交通の利用自粛や大都市圏との行き来の往来自粛が続く中、公共交通事業は大きな岐路に直面をしております。
 JR 東日本は今年4~6月期で1,553億円の赤字を計上、他の JR 旅客各社も軒並み赤字計上、JR 全体で 3,200億円を超える赤字計上となりました。 この状況が一年つづくと赤字額は 1兆円を超え、これは国鉄末期の赤字額と匹敵する現状となっています。
 バス会社について、岩手県交通は令和元年度決算で 6,600万円の赤字額となっておりますが、4月以降の数字を反映するともっと大きくなることが懸念されます。
 内部補助による路線維持のビジネスモデルが機能しない現状では地方交通線や赤字バス路線の維持については深刻な影響をもたらしますと認識をします。
 鉄道輸送(JRやIGR線)やバス路線の輸送量の平年比でみた場合の現状や収支はどのようになっているものでしょうか。 特に市内を運行するバス会社については、経営体力をどのように分析をしているのか、今後路線の撤退や間引き運転、終バスの繰り上げなど運行に支障はでることはないか確認をしたく思います。 また今後、公共交通機関を対象とした市独自の補助金や助成金の創設や回数券の一括買い上げなどの利用促進策は実施されるものか、ご所見をお聞かせ願います。

 また、JR 山田線の活性化についてです。 一定程度以下の輸送量の地方ローカル線は、自然災害が発生すれば鉄路での維持は放棄されバス転換が主流となっている現状があります。
 特にもコロナ禍で内部補助が効かなくなればこの傾向は強まるものと認識をします。岩手県沿岸のBRT運行のほか、JR九州の日田彦山線のBRT 化や JR 日高本線のバス転換は、自然災害が要因ですが気候変動の時代にあってこのような自然災害は盛岡市内外の鉄道でも発生しないとは限りません。
 並行する国道106号線の高規格化が間もなく達成される現状では、山田線の経営環境はジリ貧傾向に拍車がかかることが想定され、自然災害の規模如何では、山田線は廃止バス転換、もしくは地元の負担をもっての条件付き再生ということが目に見えています。
 ここで提案ですが、自然災害で存廃問題が起こる前に、鉄道に保険をかけて鉄路を守る施策の展開はできないものでしょうか。
 山田線単体というよりも、全国市長会、町村会を通じ全国のJRや私鉄沿線の県・自治体と国、事業者で出し合いながら鉄道を自然災害から守り復旧させる共済制度の発足を提案いたします。 市長のご見解をお聞かせ願います。
 山田線については、まだまだ沿線の盛り上がりがありません。 八戸線では沿線で大漁旗が振られています。 釜石線では復活した蒸気機関車の運行がありますが、山田線は新幹線の盛岡を起点にしており潜在的利用増の可能性があります。 山田線活性化協議会を早期に立ち上げることはできませんでしょうか。 盛岡都市圏では東北線との相互乗り入れによる日常利用の確保、新幹線利用者を中心とする観光利用の誘導、飲食を伴う列車の運行や三陸鉄道との連携強化や沿線都市への快速列車での直通運転、周遊券の発行などで数字に出る利用促進策、荷物輸送やサイクルトレイン、電動キックボード列車の運行など多目的輸送の推進を図ってほしいのですがご見解をお聞かせ願います。

 地域福祉について盛岡市住民支え合い型訪問サービス事業について今後の発展を期待して質問をいたします。
 盛岡市では高齢者の方が住み慣れた地域で生活していくことができるよう、地域の高齢者のゴミ出しや掃除など生活支援サービスを行う団体に対し、運営経費の一部を補助することで住民主体の支えあい活動を推進する施策として、令和2年に地域福祉について盛岡市住民支え合い型訪問サービス事業を行うこととなりました。
 補助対象は3人以上の団体で一団体につき1件の応募とし町内会や非営利団体等が事業主体で介護保険の要介護認定で要支援 1 もしくは要支援 2 と認定された方や介護予防日常生活支援総合事業対象者、65歳以上の方とされます。
 利用は対象者が地域包括支援センター窓口に相談をして介護予防ケアマネジメントを実施し、サービス提供を依頼し、サービス実施団体がサービスの提供と謝礼を支払うものとされております。
 サービス提供者の応募期間は9月30日までとまだ期日前でありますが、応募状況はどうでしょうか。
 補助団体ですが「町内会、自治会、地区福祉推進会、老人クラブ、ボランティア団体、NPO法人」とあります。訪問介護事業所また家事代行サービスのように既に類似するサービスを行っているところもあります。
 この事業は、既存団体に対して、新しくこの事業への参画を促すようにも読み取れます。 むしろ、既存営利企業へ参加枠を拡大したほうが、継続性やサービスの質の維持向上もつながるものと思います。 特に家事代行サービス業者の参画は有効性が高いと思いますが営利企業へ参加枠拡大ができないか、お尋ねをいたします。
 また在宅託児サービスは、海外では主流で、近年では首都圏など大都市圏でも民間事業者が事業を開始しております。
 訪問サービスの年齢層を高齢者だけではなく子育て世帯にも展開して充実をさせて低廉な託児サービスの提供ができれば子育て環境の各段の向上につながると思います。 この事業を全世代型の住民支えあいサービスに拡充ができるように、市民部・子ども未来部・環境部・建設部所管の住民サービスとの合同を視野に入れていただくことはできないものでしょうか。
 もちろん、高齢者・子育て世代向けと一般向けの在宅サービスには価格差を設けてよいと思います。
 サービス提供者の人件費ですが現在検討が進められているようですが、是非令和3年度より算入をしていただきたく思います。
 岩手県の最低賃金は時給790円設定ですが、これを一つの指標としながら時間拘束型サービスあるいはサービス一つにつきいくらというような請負制など価格が明朗な体制は非常に有意義であります。 是非推進頂きたいですがご見解をお聞かせ願います。

 市の外部団体についてお尋ねをいたします。
 市が出資する法人については地方自治法第243条の3第2項の規定により本議会に法人の経営状況説明書が提出されています。
 うち公益法人格を有する団体は、公益性が高く信用度が高い団体であり、税制面でのメリットがある反面、組織維持のための負担や公益的制約が大きいのが特徴です。 公益法人格を有効に生かせば、会員・一般の皆さんには利点が大きいのですが、設立当時の時代背景その後の社会環境の変化で役割を維持できているのか、検証が必要な時期に来ているのではないでしょうか。 法人設立時からみて毎年の会員数の増減や活動内容のマンネリ化を起こしている団体については、経年で決算状況を追っていくことが必要であると認識します。
 経営状況報告書には年間の活動上状況や帳簿が掲載されていますが、市直営事業として吸収することや他の公財への合併等による組織数の減少は可能でしょうか。
 公財盛岡市動物公園公社のように大改革を行う団体に注目が集まっておりますが、それ以外の団体についても、市の推進する本体事業と公益法人が行う事業の区分けの検証、会員数の推移や企画運営内容、収支見通し、補助金収入以外の歳入の確保、プロパー職員の人材育成を図ってほしいと思います。
 公益法人のプロパー社員の待遇や非正規雇用職員との割合はどうなっているものか、適正な配置であるのでしょうか。 残業時間の管理、組織として経験した経営資源は、職員間で蓄積され醸成されているものか確認をしたく思います。
 毎年同じような事業を繰り返す団体も見受けられます。 プロパー職員の企画力の強化や研修はしっかりおこなっているものか、行政のいわば下請け的な事業を毎年継続実施しているようになっていないか、検証はできているでしょうか。
 各法人の設立時の会員数や会員収入と現状、コロナ禍で令和2年度の収支がどうなるのか懸念されるところですが、赤字体質の団体は決算をどのようにしていくおつもりでしょうか、ご見解をお聞かせ願います。
 これら公益法人には主要ポストには、市のOBの名が見えます。 組織を抜本的に改革するのであれば、プロパー社員の抜擢、公募による民間人材の登用など組織活性化のインセンティブを働かせてほしいと思います。 市長のご見解をお聞かせ願います。
 公財盛岡国際交流協会ですが、事業規模や活動内容、賛助会員数、機関誌発行部数に対し、出資金が1億円となっていますが、どのような経緯で1億円の出資となったのか。 今日の活動状況であれば他の公財との合併や市直営として吸収できそうですがどうでしょうか。
 公財盛岡観光コンベンション協会ですが、時間があるときにこそできる職員研修や市観光交流課・商工会議所・観光コンベンション協会での役割の見直し、他都市の観光行政の検証作業を行い、普段は現場に駆り出されている職員の企画力の向上と併せて観光行政推進の事務と役割の点検を行う良い機会だと思いますがどうでしょうか。

 学校運営についてお尋ねをいたします。
 市内公立学校では、学校事務の遂行のために事務職員を配置しております。 学校は、PTA 会費徴収や学校給食費あるいは修学旅行積立、出入り業者への支払いがあり、相当の事務量と金額を扱うものと存じます。
 現在学校における事務職が扱う課目や金額はどの程度にのぼるものでしょうか。 また最大の金額を扱う学校の年間取引金額もお知らせ下さい。
 この、学校事務を扱う職員については、どのような雇用条件で採用されるのか、募集方法や採用基準、雇用主、雇用期間、身分、採用における与信体制、はどうでしょうか。 また、学校事務の経理について、会計監査体制、担当者以外による定期的な出納検査、また、教育委員会はどのような監督権限を有するものかご見解をお示し願います。

 ところで平成26(2014)年当時に、盛岡市内学校で事務職員として勤務するものによる横領着服があったとの指摘を頂きました。
 この職員の勤続年数、退職理由、債権額や回収方法、この職員の現状を含めこの横領着服についての内容をお示しいただくとともに、教育委員会はこの横領着服をいつ知ったのか、知りえてからの対応はどうだったのか、この案件について法的措置はどうするのか、今後の学校事務の監査体制など再発防止についてご見解をお示し願います。

(盛岡市議会 令和2年 9月定例会一般質問 終わり)

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鈴木一夫後援会事務所 © 2020年9月13日
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