2021年 6月 15日
盛岡市議会
令和3年 6月定例会
一般質問

盛岡市議会インターネット中継 録画映像

 もりおか交通戦略についてお尋ねをいたします。
 市は令和 3年 9月から 10年間を計画期間とするもりおか交通戦略(第2期)をこのほど取りまとめました。
 令和元年に策定された盛岡市地域公共交通網形成計画と令和 2年 3月に策定された立地適正化計画との連携も謳っており、自家用車利用の抑制と公共交通や自転車等への転換を図るとする盛岡市総合交通計画との調整を図り、道路網整備について段階的な道路整備計画を策定し、都市計画道路の見直しに結び付けるとされております。
 また、現道の4車線化について検証をした結果を公表し、道路拡幅は必要な区間は必要と言い切った結論をまとめたほか、下ノ橋から南大通りまでは一方通行を解消して双方向で道路拡幅をすること、また、盛南開発で土地利用の進む道明地区と東北本線を挟んだ東側について津志田下飯岡線を踏切平面交差であるものの鉄道の両側を結び付ける道路整備とその拡幅のメドを立てるなど現状の土地利用の現状と財源の確保にも留意し、実施可能な計画を策定したものと拝察をいたしました。

 一方で、表題にある公共交通の利用増進については、アンケートの結果をもとに現在より 4% 増加という目標となっております。
 これは、現行の体制や予算枠組みを前提とした上での試算と思われますが、構想以外に現在の予算執行とは別建ての積極的財政投資論の将来展望をいくつかの事例を想定した形での展開があってもよかったのではないかと思いました。
 つまり、市街化区域では時間当たりの運行本数の確保(バスは時間 6本程度)、2次アクセスの改善や駅バリアフリー化などの環境の向上、バス停の倍増や郊外部のフリー乗降区間の導入、集客施設での乗降機会の確保があれば数値は伸びるのではないでしょうか。
 市の計画は、今の交通事業者の体制を前提に試算されておりますが、現体制であっての利用者増を 4% はできると見積もるのであれば、仮に市が政策誘導して積極的財政投資論を展開した場合は、様々な行動の変容があるのではないかと思われますがその余地についてどうでしょうか。
 今回の戦略では東西南北ある鉄道網のうち JR 山田線についての言及はありませんでした。
 なぜでしょうか。 将来とも戦略には入らないものでしょうか。
 JR 仙北町駅と JR 上盛岡駅でみると駅勢圏人口はそんなに差はないと思われますが利用者数は仙北町 3,000人に対し、上盛岡駅はその 20分の 1 程度です。
 この差は上盛岡駅の列車の発着本数と駅の利用環境(駐輪場等)が仙北町駅と各段に違うこと、旅客輸送の歴史の蓄積から上盛岡駅は鉄道のブランド力がなく、商店街の形成がなかったことが要因として挙げられます。 山田線の盛岡近郊区間で仮に 30分に一本の列車運行と東北本線との相互乗り入れが達成できれば、上盛岡駅の利用者数は余裕で利用者の増加が見込めるのではないか、と以前より指摘してまいりました。
 鶏が先か卵が先かの議論が一向に先に進みませんが、市民や利用者とすれば便利になってもらうことであり、この際、盛岡市は JR 任せにするのではなく、財政的に関与し外部経済効果を発揮することを誘導すべきではないでしょうか。 また山岸地区の都市計画道路の完成にはまだ時間がかかることから、山岸から盛岡駅まで 9分で到着する山田線は有効なバイパス機能を有すると考えます。
 以前実施した山田線での社会実験での 3往復増便という戦力の逐次投入ではなく、一気呵成に変えていく、つまり盛岡市有鉄道の気持ちで東北本線沿線並み利便性追求を目標としてほしいものです。 JR の線路に盛岡市が貸し切り列車を運行する考え方で財源を投入した利便性の向上はできないものでしょうか。

 建築基準法では高さ 31メートル以上の建物にはエレベーターの設置が義務付けられています。 31メートルですと 7階建ての建物になります。 もし、6階建ての建物でエレベーターが無ければ、今日の常識では困難物件として扱われ不動産価値を下げる要因になります。 建物のエレベーターつまり垂直移動の費用の維持費は共益費で賄われています。
 水平移動=交通機関について共益費つまり税金を交通運営の財源の一部として賄うことは、都市経営で見れば合理性・妥当性はあると考えます。
 盛岡市では固定資産税にくわえ 0.2% の都市計画税を上乗徴収しております。 都市計画税は都市計画事業や区画整理事業のほか市街化区域を 10年以内に優先的に整備する財源と規定されております。 都市計画税は自治体によって税率や課税をする区域が違うということを以前の一般質問でお聞きいたしましたが、盛岡市の場合、都市計画の何に 20億円を使っているのか近年の傾向をお示し願います。
 この税は、地方税で全国一律の名称ですが、もし盛岡市で交通税もしくは都市政策税等と名称を変更すればこれら名称の使用とその目的に沿った使途は可能でしょうか。
 この税を核にした、水平移動の充実は図られないものでしょうか。 0.1% が 10億円の財源とすれば仮に 0.3% に改定すれば新たに 10億円の予算が捻出できます。
 ヨーロッパでの都市経営では交通税を住民から納めていただき、それを公共交通の充実や新型路面電車の導入とその維持費に充当しております。
 日本では公共交通事業者は独立採算制を採用していますが、魅力的な都市経営には相応の財源が必要であるわけですから、もりおか交通戦略では戦略という文言を組み込むのであれば、このような新しい財源の検討や課税の実施など踏み込むことはできないものでしょうか。
 これらもりおか交通戦略における意気込みや今後の展開などを含め公共交通の活性化の在り方についてのお考えを市長から頂きたく思います。

 将来道路網計画において、現在未着手であるが都市計画道路の今後の整備についてお尋ねいたします。
 今回策定されたもりおか交通戦略に触れられていない都市計画道路は、今後の見通しについてどのようにお考えかお聞かせ願います。
 現在、未着手の都市計画道路ですが、未整備区間キロ数と概算工事費、そして見積もられた道路予算年 10億円の措置で見た場合完成は何年後になるものと見積もられるものでしょうか。
 例えば、都市計画道路南仙北滝沢線ですが、ここは南仙北3丁目から JR 東北本線を跨線橋で超えて向中野までそしてさらに西へ予定されていますが、今日、着手の見込みはありません。
 今回の新事務所(市役所)の位置の検討が先の市議会全員協議会で議題になりました。思ったことは、計画策定から概ね 30年が一つの区切りだということです。
 計画策定時の時代背景はさることながら先送りを繰り返してきたことに対する行政の判断は、既成事実となり仮に計画決定されていても時効的な扱いとなる、とみることができます。
 この例に限らず、市内全域の既存道の改良による代替性の確保により対応することで対応し、この際、未着手区間の都市計画道路は全面的に白紙化見直し化を宣言されてはどうでしょうか。
 都市計画道路南仙北滝沢線で見れば、都市計画道路を推進することの代替として市道津志田下飯岡線の完成で代替性を確保することとあわせて、東北本線に新駅を設置し、未売却の工業団地を利用者駐車場として確保しクルマの利用から鉄道へ輸送分担をさせる論理で、当該区間の都市計画道路の白紙と新駅設置を抱き合わせで地元へ提案をしていくことが合理的であり現実的な着地点ではないかと思いますがどうでしょうか。

 つづいて起業家育成についてお尋ねします。
 起業家教育は「アントレプレナーシップ(起業家精神)教育」とも呼ばれており、社会の課題を発見し、環境の制限を超えて新たな価値を生み出す人材の育成ともあいまって国も育成を目指しております。
 起業家で一番多い年代は 40代という統計がありました。 社会経験を積み重ね、社会全体を俯瞰し、かつ自信がついたことや、就職以来預貯金をためた資金が蓄積されたということがからこの 40代の起業が多く、ついで60代で退職金を充当しての起業となっています。

 ところで、最近、社会経験のない学生社長にくわえ、中学生や高校生の起業についてのニュースを目に触れる機会も出てきました。
 また東京都では令和元年より小中学生むけに起業家教育を開始しており高い志や意欲を持つ自立した人間として、他者と協働しながら、新しい価値を創造する力など、これからの時代を生きていくために必要な力の育成にプログラミング教育をきっかけとして起業家育成を図っているようです。
 全国的に見ても高校生起業家は、より実践的に起業について学習し、商業高校のみならず普通高校でも実際に起業コンテストを実施し一般企業人や金融機関の評論もいただきながらビジネスコンテストを行っているようです。
 もし、私が中学・高校時代に起業を指導してくれる部活動や課外事業があればとても興味をもち参加しただろうと思った次第です。

 ここで教育長にお尋ねをいたしますが、現在、小学生や中学生への起業家教育が全国的に始まっている中で起業することについてはどのようにお感じになるものか、特に若い感性や高校生の起業についてはどのようにお感じになるものか。 あわせて起業家教育を盛岡市立高校商業科で取り入れるという学校の特徴をだすことについてご所見をお聞かせ願います。
 盛岡市では、起業家育成は社会人を対象として産業支援センターを開設して実施されております。 開設から直近までの実績はどうでしょうか(総起業社数、起業した年齢の平均、年商平均、商圏、廃業率等)。 あわせて未成年者向けの起業家育成について取組はできないか、ご所見をお聞かせ願います。

 ところで実際は起業といっても、社会人経験がまったくの 0 から起業し元請けとなることは、ごくまれであり、実際は誰かの下で勤務経験を積んだり、手助けを受けたり、フランチャイズ権購入や代理店契約をしたり、許認可権の取得や、国家資格取得などを得ながらの起業となります。 独立開業後は売上額つまり収入額が問われます。
 その収入は大きく 2つに分かれ、一つが「一時収入」でもう一つは「継続収入」です。 「一時収入」は一時的なものでしかなく仕事がなくなれば、干上がってしまう構造にあります。 飲食業や運輸業、ホテル業、建設業や物販などの業種がそれにあたります。 一方「継続収入」は定期的に収入があり初期投資はあるものの一定数以上の顧客があれば継続した収入のために景気不景気に左右されにくい収益構造です。 不動産賃貸収入や水光熱費や通信費、保険料、委託料、顧問料がその例です。

 今回コロナ禍で経営危機になった業種は、一時収入に頼っている業種であると見ておりました。
 一方今回のコロナ騒動で打撃を受けたのが一時収入だけで事業を行っているところです。
 給付金や借り入れなどで急場をしのいでいますが、いつまでもカンフル剤を入れるわけにはいかないものと思います。

  盛岡市では市の直営で実施してきた事業を民営化あるいは指定管理者制度の名のものに事業移管をしてきました。
 これは、民間事業者からすれば継続収入にあたり、景気動向に左右されにくい手堅い収入源という見方ができます。
 盛岡市の指定管理やあるいは民営化事業について、もっと門戸開放を図るべきではないかと考えます。 先の包括外部監査人の指摘事項で、指定管理更新の際の応募者が少ないとの指摘がありました。
 つまり、市内、個人事業主や中小規模の経営体であっても市の指定管理を受託できるよう業務発注方法を工夫することや分離分割発注し、概ね年商 2,000~3,000万円程度のスモールビジネスを多数つくりだしながら、門戸を開放して地域の起業家や中小企業経営者を維持育成していくという視点の追加です。
 実績だけで既存の指定管理者に発注をつづけるのではなく、既存事業者は 1社 2事業所 10年までとか制限を加え、新規企業の参入促進や入れ替えも喚起して機会均等、門戸開放的に受託できる体制をつくり参画団体を増やしていく取り組みはできないものでしょうか。
 特に飲食店や旅行業、ホテル業では市の委託事業を請け負うことできることを知らない企業も数多くあるものと思います。
 積極的な応募や応募状況に呼応して市の事業の門戸開放がされ、経営多角化や業態変更の機会が提供できないか、その仕組みづくりについてお尋ねをいたします。

 空き家対策についてお尋ねをいたします。
 盛岡市の空き家率は平成30年度の調査では 14.6% となっており 21,990戸のうち 793戸が町内会の調査で問題のある空き家とされ 159か所が問題のある空き地とされているところです。 令和2年度でみると空き家の増減あるいは空き地の管理の相談はどのような状況でしょうか。 地域別の現状について、見た場合の現状と課題はどうなっているのかお尋ねをいたします。
 盛岡市のまちづくりにおいて政策誘導としての人口の需給調整機能を持つべきではないかと考えます。 今の街づくりは、実際は、基盤整備であり、道路や上下水道の整備が完了すれば、その地域には関心が無くなり次の地域の社会資本整備に移ってしまう構造的な指向性があります。
 一方、郊外型の団地の同質性の高さは仇となって一気に矛盾が出てくることとなり、この解消が急務となってきました。
 盛岡市の令和3年の市税は 402億円の見込みですがそのうち 4割 165億円は固定資産税です。 また各地域では市民税を収めていますが、地域振興のためにどれだけ還流しているのか、今一度検証をする時期に来ているのではないでしょうか。
 予算付けは各部局ごとの判断で、優先度が定められています。 私は、これに加え貢献度つまり地域が納めた税金=個人市民税・固定資産税の一定%(割合)は地域に優先的に還元的に使い地域再生の原資とする地域別枠配分査定制度を設けてはどうかと以前も提案をさせていただきました。
 その地域別枠配分査定の目的は、学校の児童生徒数の維持のためなどの定住化政策と地域若返り政策であること、つまり空き家対策や住宅施策であるとの目的のある予算査定です。
 空き家対策の効果的な施策の展開は、そのまま地域の若返りや活性化につながります。
 是非、地域間不均衡の状態となっている盛岡市の街づくりに「均衡ある発展」と「貢献度による予算枠 査定」を実施していただき、空き家の再生や空き地の利活用にむけた数値目標を伴う政策推進をおこなっていただきたく思いますがどうでしょうか。
 ところで市内全域の空き家調査は今後も継続していくべきと思いますが、次回の調査はいつになるものでしょうか。 町内会への委託については調査費を支払うなどをするべきと思いますがどうでしょうか。
 国では現在、所有者不明土地特措法に基づく調査検証をしているようですが、今後の見通しやそれに対応する盛岡市の施策はどうするのか、また盛岡市の所有者不明土地は現状どのようになっているものか、現状をお聞かせ願います。

 特定空き家の代執行についてお尋ねをいたします。
 令和2年 3月盛岡市厨川地内の行政代執行とその除去が行われました。
 その後の事務処理についてはどのように進捗をしたものでしょうか。 あわせて令和3年度の見込み数についてはどのように見込まれるものか、お知らせ願います。

 環境問題についてお尋ねいたします。

 「地球温暖化対策推進法の一部を改正する法律案」が 3月に閣議決定されました。 パリ協定に定める目標つまり世界全体の気温上昇を 2℃ より十分下回るよう、更に 1.5℃ までに制限する努力する継続等を踏まえ「2050年カーボンニュートラル」を加味した内容となっております。
 この閣議決定の項目の中に、地域の再エネを活用した脱炭素化を促進する事業を推進するための計画・認定制度の創設が謳われました。
 これは再エネ活用を地方公共団体実行計画に、施策の実施に関する目標を追加するとともに、市町村は、地域の再エネを活用した脱炭素化を促進する事業(地域脱炭素化促進事業)に係る促進区域や環境配慮、地域貢献に関する方針等を定めるよう努めることとあります。
 ところで盛岡市としては今回の法改正による地域の再エネを活用した脱炭素化を促進する事業においてどのような施策目標を定めるものでしょうか。
 地域の再生エネルギーの促進は必要です。 盛岡市の電力自給率は以前の一般質問で 25% 程度と回答を頂いておりました。 県営梁川ダムの供用開始やその後の太陽光発電設置件数の増加、玉山地区の風力発電装置の稼働以降、盛岡市の電力自給率はどのように変化したものでしょうか。
 また、今後再エネを普及させたとして最大エネルギー自給率はどの程度まで上昇できるものか試算はできるものでしょうか。
 エネルギーを外から購入すること、つまり、化石燃料を海外から購入することはすなわち盛岡市民の冨が県外・海外に流出することにつながります。 市民の冨を域内循環させる環境問題と経済問題の両方を解決するエネルギー政策の推進が必要であると考えます。
 環境部を環境エネルギー部とし、企画部門としてのエネルギー政策の強化策を図られないものでしょうか。 環境部は、ゴミ回収や産業廃棄物の処理でみると後追い事業ですがエネルギー政策でみると都市戦略の一旦を担う企画部門でもあります。 これまで総論としてきたエネルギー政策に取り組み姿勢を名称改正で意気込みをしめすことはできませんでしょうか。

 その事業で象徴的な事業となりうるのは下水道排熱における融雪利用の推進です。 下水道熱は冬季間でも15度以上あるとされそのためマンホール鉄蓋は常に溶けているという状況になります。
 ここで提案ですが、下水道熱を道路の融雪につなげる実験装置や供用開始区間を設置できないか、ということです。
 今冬は 6億 5,400万円の当初予算(道路管理課建設課)に対し 8億 8,230万円(同)の補正を組み合計 15億 3,000万円余の除排雪事業費となりました。 消えてなくなるものに 15億円余の予算を投じるならば下水道敷設において多少の仕様の変更はあっても長期的に見た場合は大きな削減効果になるのとあわせて温暖化対策にも直結をいたします。
 特にも下水道管の交換の時期であれば、計画的に設置可能な場所から施行することに加区画整理事業などこれから下水道管を敷設する地域、内丸官庁街一団地の再生など盛岡市の顔となる街づくりの象徴的装置として、埋設深を調整し下水道熱の排熱が道路融雪となるような熱伝導のよい素材を活用し設置する方法を是非導入してほしいと思いますがご所見をお聞かせ願います。

(盛岡市議会 令和3年 6月定例会一般質問 終わり)

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鈴木一夫後援会事務所 © 2021年7月10日
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